大間町

青森県大間町：本州最北端の地



青森県下北郡に位置する大間町は、津軽海峡に面した本州最北端の町として知られています。この町は、豊かな漁場と美しい自然に恵まれ、特に「大間マグロ」はそのブランド力で全国的に有名です。また、建設中の大間原子力発電所も町の重要な特徴の一つです。

地理



大間町は、下北半島の北西部に位置し、約15kmにわたる海岸線が津軽海峡に面しています。町の北端にある大間崎は、「こゝ本州最北端の地」の碑があり、その先の弁天島には大間埼灯台が建っています。対岸には北海道の亀田半島が位置し、その距離は約17.5kmです。

海岸線には海岸段丘が発達しており、内陸部には大滝山を源とする奥戸川が流れています。町域は東西約8km、南北約15kmで、総面積は52.1k㎡です。その大部分は国有林で、田畑や宅地はごく一部に限られています。

気候



大間町は、青森県の最北端に位置しますが、年間平均気温は10.2℃と比較的温暖です。気候は日本海側気候に属しますが、積雪量は少ないのが特徴です。夏は涼しく、西岸海洋性気候の影響を受けています。

歴史



古くから北前船の寄港地として栄え、南部藩でありながらも、北回り航路の影響を強く受けてきました。

1889年（明治22年）に大間村と奥戸村が合併し大奥村となり、1942年（昭和17年）に大間町として発足しました。

行政



大間町役場は、1930年に建てられた旧庁舎を増改築して使用していましたが、2018年に新庁舎へ移転しました。2021年の町長選挙では、新人の野﨑尚文氏が現職を破り当選しました。

姉妹都市・提携都市



国内では、北海道函館市（旧戸井町）と姉妹都市提携を結んでいます。

国外では、台湾の雲林県虎尾鎮と友好姉妹都市提携を結び、産業・教育・文化・医療などの分野で交流を深めています。

産業



大間町の主要産業は、漁業と観光です。特に、大間マグロは全国的に有名で、多くの観光客が訪れます。また、電源開発による大間原子力発電所の建設も進められています。

漁業


主要な海産物は、マグロ、イカ、ウニ、コンブなどです。これらの海産物は、大間町の経済を支える重要な資源です。

主な漁港として、下手浜漁港、奥戸漁港、材木漁港があります。

交通



町内には鉄道路線がありません。かつては国鉄大間線の計画がありましたが、実現には至りませんでした。最寄りの駅は、むつ市にあるJR大湊線の大湊駅です。

道路は国道279号と338号が通っており、下北交通の路線バスがむつ市と佐井村を結んでいます。

大間港からは、函館行きの津軽海峡フェリーが運航されています。

通信



大間町は、津軽海峡を挟んで函館市と近いことから、札幌のテレビ局を受信することができます。また、町内には青森県のテレビ局の中継局も設置されています。FMラジオ放送では、青森放送のFM補完中継局が開局し、在青ラジオ局も聴取可能です。

名所・旧跡・観光スポット



  • - 大間崎：本州最北端の岬で、記念碑が建っています。
  • - 赤石海岸：本州最北の海水浴場として知られています。
  • - 津鼻崎：スカシユリの群生地で、断崖が続く景勝地です。
  • - 普賢院：イタコの口寄せで有名です。
  • - 大間埼灯台：沖合の弁天島に建つ灯台です。
  • - 大間温泉：本州最北の温泉です。
  • - 西吹付山：町営の観光牧場があります。
  • - 海鳴り太鼓：伝統的な太鼓の演奏です。

特産品




大間を題材・舞台にする作品




出身人物



  • - 泉浩：アテネオリンピック柔道銀メダリスト
  • - 向井勝實：彫刻家
  • - 三遊亭大楽：落語家
  • - Yellow Cherry：J-POPユニット
  • - 小浜圭太郎：映画プロデューサー

地域



2015年の国勢調査によると、人口は5,227人で、2010年から17.56%減少しています。これは青森県内でも特に過疎化が目立つ地域の一つです。

警察・消防



大間警察署と下北地域広域行政事務組合消防本部の大間消防署があります。

教育



高等学校、中学校、小学校があり、かつて存在した分校や中学校は統合されています。

その他の機関



電源開発株式会社の大間原子力建設準備事務所と奥戸分室があります。また、建設中の大間原子力発電所もあります。

大間町は、豊かな自然と海の幸に恵まれた、魅力的な町です。観光や歴史、文化に触れながら、大間の魅力を感じてみてください。

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