将棋倶楽部24

将棋倶楽部24は、インターネット上で将棋の対局を楽しむことができる、会員数30万人超の大規模な無料サイトです。1998年に富士フイルムビジネスイノベーションの社内ベンチャーとして誕生し、2001年には独立した会社となりました。その後、2006年には日本将棋連盟に事業が譲渡され、現在に至っています。

このサイト最大の特徴は、簡略化されたイロレーティングシステムを用いた客観的な棋力評価です。ユーザーはハンドルネームで匿名性を保ちつつ、自身の棋力を数値で確認できます。ハンドルネームの取得にはメールアドレス（フリーメールは原則不可）が必要で、レーティング、棋譜保存、チャットなどの機能が利用可能になります。

対局は「東京道場」と「大阪道場」の2つの仮想道場で行われ、多くのユーザーは東京道場に集まります。混雑緩和のため、同時接続者数は当初3000人でしたが、現在は上限人数を増やし、週末のピーク時でも満員になることは少なくなりました。ただし、ゲストログインは制限される場合があります。

運営は、登録会員数が多いにもかかわらず、実質的に1名体制で行われています。長らくJavaアプレットを使用していましたが、ブラウザのJavaサポート終了に伴い、2020年にはHTML5版が公開されました。PC版はJava Web Start技術を使ったデスクトップアプリケーションも提供されています。モバイル版は、2008年から携帯電話対応、2013年からスマートフォンアプリが提供されています。アプリは1日1局まで無料です。

ゲストログイン制度も特徴の一つです。ゲストはチャットなどの機能が制限されますが、会員登録不要で気軽に将棋を楽しむことができます。

将棋倶楽部24では、様々なタイトル戦が開催されています。年1回の24名人戦、リレー将棋大会の他、月度レーティング十段戦、24最高R保持者などの称号が競われています。過去には竜王戦、達人戦なども開催されていました。また、参加者の棋力に応じてリーグ分けされたタイトル戦もあり、多くのユーザーがタイトルを獲得しています。

レーティングシステムは、級位と段位で構成されており、級位は日本将棋連盟のアマチュア段級と同様、段位は八段まであります。最下位には「初心者」が設けられていますが、実際にはある程度の棋力を持つユーザーが多数登録しています。将棋倶楽部24の段級位は、特に低段位では日本将棋連盟の段級位と比較して厳しく設定されているとされています。高段位になると、プロ棋界の昇段規定と比較して、順位戦昇級時規定より甘く、勝ち数昇段規定より厳しいレベルになります。

2013年からは、5級以上の会員は日本将棋連盟のアマチュア段級位認定資格を得られるようになりました。登録時のレーティングは自己申告制で、対局数が少ない場合は「?」が付けられます。

将棋倶楽部24では、ソフト指し対策として2008年に「24ソフト指し取締委員会」を設置するなど、不正行為への対策にも力を入れています。一方で、将棋ソフト開発者向けには、開発したソフトを対局者として登録できる仕組みも設けられており、世界コンピュータ[[将棋]]選手権で上位入賞したソフトも参加しています。これらのソフトによる対局記録は参考記録として扱われています。

藤井聡太棋聖も奨励会員時代に将棋倶楽部24を利用しており、その当時のレーティングについてコメントを残しています。

将棋倶楽部24は、長年にわたって多くの将棋愛好家に利用されている、独自のシステムと機能を持つ、活気あるオンライン将棋対局サイトです。

もう一度検索