山本昌平

山本 昌平

山本 昌平（やまもと しょうへい、1938年1月17日 - 2019年10月30日）は、日本を代表する俳優、声優、ナレーターであり、多彩なキャリアを持つことで知られています。東京都で育ち、早くからこの業界に身を投じました。本名は同じで、身長168cm、体重76kg。その活動拠点としてフリーポートプロを経て、オフィス山本に所属していました。彼は多くの映像作品に出演し、その中でも悪役としての印象が強く残っています。

来歴

山本は台湾の澎湖島で生まれ、熊本県で育ちました。東京都立江戸川高等学校を卒業した後、彼の俳優としての道は1957年、劇団七曜会の研究生として始まります。その後、劇団三期会演出部を経て、浅草フランス座に移りコメディアンとして活動しました。1963年にはフリーとして独立し、俳優業を中心に活動を展開していきます。

彼のキャリアの初期は、主にピンク映画であった『荒野のダッチワイフ』（1967年）などの作品に出演しながら、悪役としての存在を確立していきました。しかし、重要な転機が訪れたのは、一時俳優を辞めていた時期です。船員として働いていた彼は、内外タイムスの編集長から『暴力街』の製作元である東映に捜索願が出ていることを聞き、一度も連絡がなかったら俳優を辞めていたかもしれないと回想しています。当時の監督である五社英雄に宛てがられ、映画『暴力街』（1974年）で芸能活動を再開します。

復帰後は、悪役として数多くの映画やテレビドラマで活躍し、1974年の『女必殺拳』、1978年の『スターウルフ』、1985年の『電撃戦隊チェンジマン』などに出演しました。また、テレビドラマ『太陽にほえろ!』や『大江戸捜査網』でも記憶に残る悪役を演じました。

悪役商会とテレビ活動

1983年、彼は八名信夫の呼びかけに応じ、「悪役商会」を結成。これは悪役の俳優たちによるグループで、悪役という立場を誇りに思っていました。山本は、バラエティ番組にも進出し、『笑っていいとも!』や『加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ』にレギュラー出演し、昭和の娯楽シーンを盛り上げました。

さらに、近年では老人ホームなどを訪問し、ハーモニカ演奏を通じたボランティア活動も行ない、多くの人々に笑顔を届けました。

影響と美学

山本は悪役を演じる上での美学を重視し、ただの悪党としてではなく、掘り下げられた心情や情熱を表現することを重視しました。彼は、スタープレイヤーに対して一切遠慮せず、常に全力で演技を行うことが、自身のプライドだと語っています。また、特撮や時代劇に関しては、現代の夢がない世の中でも夢を持つことが重要であるとし、その魅力を広めることに努めました。

死去

2019年10月30日、山本昌平は肺炎により81歳で逝去しました。彼の持ち味は多くの人々に愛され、今もなお演技の世界で生き続けています。彼のキャリアは、日本の映画とテレビドラマにおいて多くの名場面を残し、悪役俳優としての地位を確立しました。彼の遺した数々の名演技は、今後も多くの人々に影響を与え続けるでしょう。

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