山田浩之

山田浩之は、1932年3月14日に大阪市で生まれ、日本の経済学界に多大な貢献をしてきた経済学者です。京都大学経済学部を卒業後、同大学院で経済学研究科の博士課程を修了し、経済学博士号を取得しました。専門分野は、交通経済学、都市経済学、地域経済学、文化経済学と多岐にわたり、それぞれの分野で深い知見と研究成果を示しています。

学歴と職歴

1953年に京都大学経済学部を卒業後、1958年には京都大学大学院経済学研究科博士課程を単位取得満期退学しました。その後、1963年に京都大学経済学部の助教授に就任し、1977年には教授に昇進しました。この間、1969年から1971年までハーバード大学燕京研究所の客員研究員を務めたほか、1973年から1975年まで経済企画庁経済研究所で研究活動に従事するなど、国内外で幅広い経験を積んでいます。1981年から1982年にはオックスフォード大学交通研究所の客員研究員も務めました。

1984年から1986年までは京都大学経済学部長を務め、1995年に京都大学を定年退官し、名誉教授の称号を受けました。その後も、大阪国際大学政経学部教授、大阪商業大学大学院地域政策学研究科長、羽衣国際大学学長（2002年～2006年）などの要職を歴任し、教育・研究活動に尽力しました。

受賞歴

山田浩之の研究業績は高く評価されており、数々の賞を受賞しています。1981年には、著書『都市の経済分析』で日本交通学会賞を受賞しました。また、2002年には『交通混雑の経済分析』で交通図書賞を受賞しています。2010年には、長年の教育・研究への貢献が認められ、瑞宝中綬章を受章しました。

主要な役職

学術団体においても重要な役割を担い、応用地域学会会長（1992-1994年）、日本交通学会会長（1999-2001年）、近畿都市学会会長（2010-2014年）などを歴任しました。また、文化経済学会＜日本＞の副会長（1998-1999年）や、関西鉄道協会都市交通研究所所長（2003-2007年）も務めるなど、幅広い分野で指導的立場として活躍しました。

主要な著作

数多くの著作を執筆しており、その中でも特に重要な著作は以下の通りです。

• - 『都市の経済分析』（東洋経済新報社、1980年）
• - 『交通経済学講義』（岡野行秀と共編著、青林書院新社、1974年）
• - 『社会資本の経済学』（飯田経夫と共編著、有斐閣、1976年）
• - 『住宅市場の計量分析』（小林良邦・近藤誠・池上正弘・柳沼寿と共著、経済企画庁経済研究所、1976年）
• - 『都市経済学』（編著、有斐閣、1978年）
• - 『文化経済学を学ぶ人のために』（池上惇と共編著、世界思想社、1993年）
• - 『都市と土地の経済学』（西村周三・綿貫伸一郎・田淵隆俊と共編著、日本評論社、1995年）
• - 『交通混雑の経済分析』（編著、勁草書房、2001年）
• - 『地域経済学入門』（編著、有斐閣、2002年）
• - 『都市祭礼文化の継承と変容を考える』（編著、ミネルヴァ書房、2016年）
• - 『入門観光学』（竹内正人・竹内利江と共編著、ミネルヴァ書房、2018年）
• - 『地域経済学入門【第3版】』（徳岡一幸と共編著、有斐閣、2018年）
• - 『京都から考える都市文化政策とまちづくり』（赤崎盛久と共編著、ミネルヴァ書房、2019年）

これらの著作は、交通経済学、都市経済学、地域経済学、文化経済学の分野において、重要な文献として広く参照されています。

関連文献

山田浩之の研究業績をまとめた関連文献として、以下のようなものがあります。

• - 京都大学経済学会編『山田浩之教授記念論文集』（京都大学経済学会、1995年）
• - 西村周三他編『都市と土地の経済学：山田浩之教授退官記念』（日本評論社、1995年）

関連項目

• - 池上惇 (京都大学名誉教授)
• - 文化経済学
• - 文化産業

外部リンク

• - 山田浩之教授略歴・著作目録：https://cir.nii.ac.jp/crid/1390290699816826496
• - 日本交通学会：https://www.jatre.jp/
• - [文化経済学]]会＜日本＞：[https://www.jacei.gr.jp/
• - [応用地域学会]]：[https://www.rsajapan.jp/

山田浩之は、その幅広い知識と深い洞察力で、日本の経済学研究に多大な貢献をしてきた人物として、広く知られています。

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