岩代駅

岩代駅：歴史と自然が織りなす和歌山の一駅

和歌山県日高郡みなべ町西岩代に位置する岩代駅は、西日本旅客鉄道（JR西日本）紀勢本線（きのくに線）の駅です。昭和6年（1931年）9月21日、紀勢西線の駅として開業し、昭和34年（1959年）7月15日には紀勢本線の全通に伴い、同線所属となりました。

長い歴史を持つ岩代駅は、昭和36年（1971年）10月1日に貨物取扱を、昭和37年（1972年）12月1日には荷物の取り扱いをそれぞれ廃止。昭和60年（1985年）3月14日には無人駅となり、平成元年（1987年）4月1日の国鉄分割民営化により、JR西日本の駅となりました。令和2年（2020年）3月14日には、ICカード『ICOCA』の利用が可能になり、利便性が向上しています。

駅舎と構造

岩代駅は、相対式ホーム2面2線を有する地上駅で、分岐器や絶対信号機がないため、停留所に分類されます。駅舎は紀伊田辺方面行きホーム側にあり、御坊方面行きホームへは跨線橋で連絡しています。古くからの駅舎がそのまま残されており、歴史を感じさせる佇まいは、訪れる人々の心を掴みます。無人駅であるため、自動券売機などは設置されていませんが、駅舎横にはトイレが設置されています。かつては乗車駅証明書発行機が設置されていましたが、2008年1月時点では撤去されたようです。ICOCAのチャージ機能もありません。

周辺環境とアクセス

駅周辺は自然豊かで、春には駅近くの梅林が見頃を迎え、満開の梅の花が訪れる人々を楽しませます。3月上旬頃が見頃です。

駅周辺には、みなべ町立岩代小学校、岩代郵便局、紀州農協岩代出張所などの施設に加え、徳本上人名号碑や有間皇子結松記念碑、岩代王子跡などの歴史的な史跡も点在しています。東岩代川と西岩代川が流れ、東岩代八幡神社と西岩代八幡神社も存在します。国道42号も近くを通っており、交通の便も比較的良いと言えます。また、みなべ町コミュニティバス「JR岩代」停留所があり、デマンドタクシー方式の岩代ルートが利用可能です。

駅の利用状況と近隣の駅

近年、岩代駅の1日平均乗車人員は推移しています。（具体的な数値は省略）

隣の駅は、紀伊田辺方面が南部駅、御坊方面が切目駅です。快速と普通列車が停車します。

文化的側面

特筆すべき点として、シンガーソングライター谷山浩子の楽曲「テングサの歌」に岩代駅が登場していることが挙げられます。この楽曲を通して、岩代駅は全国的に知られる存在となっています。

まとめ

岩代駅は、歴史を感じさせる駅舎と、自然豊かな環境が調和した、魅力的な駅です。無人駅であるものの、ICOCAの利用が可能になるなど、利便性の向上も図られています。周辺の史跡や梅林散策と合わせて、ゆっくりと時間をかけて訪れてみるのも良いでしょう。春の梅の開花時期は、特に美しい景色が堪能できます。

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