春江駅

春江駅：歴史と地域を繋ぐハピラインふくい線の駅

春江駅は、福井県坂井市春江町中筋に位置する、ハピラインふくい線（旧北陸本線）の駅です。1926年（大正15年）5月1日、国有鉄道北陸本線の森田駅と丸岡駅間に新設されました。当初は一般駅として、旅客と貨物の両方を扱っていました。

しかし、1948年（昭和23年）6月28日に発生した福井地震で駅舎は全壊。翌1949年（昭和24年）1月12日に復旧工事が完了し、駅舎は再建されました。この際に建てられた木造駅舎は、現在も駅舎として利用され、歴史を感じさせる佇まいを見せています。

その後、1961年（昭和36年）4月10日には貨物取扱いを廃止し、旅客駅となりました。さらに、1984年（昭和59年）2月1日には荷物の取扱も廃止。1987年（昭和62年）4月1日の国鉄分割民営化により、西日本旅客鉄道（JR西日本）の駅となりました。2018年（平成30年）9月15日にはICOCAの利用が可能になり、利便性が向上しました。

2021年（令和3年）12月21日には無人駅化され、券売機とICカード専用の簡易改札機が設置されています。そして、2024年（令和6年）3月16日、北陸新幹線の金沢駅 - 敦賀駅間開業に伴い、ハピラインふくい線の駅として新たなスタートを切りました。

駅構造と周辺環境

春江駅は地上駅で、島式ホーム1面2線を有しています。かつては島式ホーム外側に上り待避線がありましたが、撤去されています。分岐器や絶対信号機がないため、停留所として分類されています。駅舎は線路の西側に位置し、ホームへは跨線橋で連絡しています。

駅周辺には、坂井市立春江小学校、坂井市立春江中学校などの教育機関や、坂井市文化の森、ハートピア春江、坂井市立春江図書館といった公共施設が充実しています。また、福井県児童科学館（エンゼルランドふくい）、坂井市役所春江支所（旧春江町役場）、嶺北消防組合消防本部、嶺北消防署なども近隣にあります。商業施設としては、ハニーBigBellyMarket春江やアル・プラザアミなども駅周辺に立地しています。

交通アクセスとしては、京福バスの春江駅前停留所があり、47系統（春江丸岡線）のバスが運行されています。福井空港も比較的近くにあります。ただし、福井空港には現在定期便は就航していません。

駅舎の正面（北西）方向には、福井県道29号福井金津線が通っています。駅前付近では旧道が曲折しており、現道と接続する随応寺交差点までは約800mあります。また、福井県道102号春江川西線と福井県道160号板倉高江線も駅付近を通っています。駅の南側には線路をくぐる地下道がありますが、自動車の通行はできません。

利用状況と特色

2019年（令和元年）度の1日平均乗車人員は1,103人でした。近年は、地域住民の生活の足として利用されています。接近警告機のメロディは、下りホームが「村の鍛冶屋」、上りホームが「エリーゼのために」と、個性的な選曲も特徴です。トイレは改札の外側にあります。

春江駅は、長い歴史と地域に根付いた存在として、これからも地域住民の生活を支え、ハピラインふくい線沿線地域の活性化に貢献していくでしょう。

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