杉本昌隆

杉本 昌隆について

杉本昌隆（すぎもとまさたか）は、1968年11月13日生まれで、愛知県名古屋市出身の将棋棋士です。彼の棋士番号は197です。杉本は板谷進九段に師事し、将棋界での活動を支えるため、日本将棋連盟の非常勤理事も務めています。彼は2012年から2014年、また2021年からも理事としての役割を果たしています。

棋歴

杉本は1990年にプロ棋士としてのキャリアをスタートしました。特に注目すべきは、1998年度の第48回NHK杯テレビ[[将棋トーナメント]]での活躍です。彼は桐山清澄や森内俊之、中川大輔、屋敷伸之といった強豪棋士を下し、ベスト4進出を果たしましたが、準決勝では堀口一史座に敗れています。

その後、2001年には第20回朝日オープン将棋選手権で決勝まで進出し、米長邦雄や森内俊之、中原誠を撃破し準優勝の実績も持っています。さらに、竜王戦では、第16期で3組優勝、第17期では2組準優勝を記録し、2年連続昇級するという偉業を成し遂げました。

杉本は、2008年度のB級1組順位戦で高橋道雄、井上慶太と並ぶ成績を残しながらも昇級を逃しました。また、2015年度の第74期順位戦ではB級2組からC級1組へ降級してしまいましたが、その後の成績によって再び昇進を目指します。

注目すべき出来事として、2018年3月には弟子の藤井聡太と初対局しました。千日手となり指し直しの末に敗北した経験は、弟子に対する深い思い入れを示すエピソードとして多くの将棋ファンの記憶に残っています。

2019年、テレビ棋戦での勝利によって八段に昇段し、更に第77期順位戦では他の有力棋士と並ぶ成果を上げました。50歳でのB級2組昇級は、歴史的な記録とも言えるものです。

棋風

杉本は振り飛車戦法を得意とし、特に四間飛車や中飛車に顕著な実力を持っています。初期は居飛車党であったものの、将棋界の流れと自身のスタイルの確立により振り飛車に転向しました。後の師弟関係に影響を与えており、藤井猛や村山聖といった同時代の棋士にも影響を与えています。

人物

杉本は名古屋を中心に将棋の普及に努めており、地域での人気も高い棋士です。相振り飛車や端歩位取り穴熊といった独自の戦法に関する著作も多く、将棋の理論を広める役割も果たしています。2012年には日本将棋連盟の非常勤理事に就任し、将棋界の発展に寄与しています。

また、2021年からはマルエー食糧のテレビCMに登場し、地元企業とのつながりも深めています。杉本は弟子の藤井聡太について強い関心を持ち、彼が棋士になれなかった場合に自分が引退すべきだと考えていたこともあります。

弟子

杉本の弟子には藤井聡太をはじめ、三段リーグで活躍している多くの若手棋士がいます。藤井聡太は14歳でプロ入りし、将棋界に旋風を巻き起こしています。また、女流棋士として室田伊緒も彼の指導を受けています。これにより、杉本は将棋界の未来を担う若手棋士を育成し続けている存在となっています。

まとめ

杉本昌隆は、振り飛車党の棋士としての実績を重ねてきた名棋士です。彼の棋歴や棋風だけでなく、弟子の育成や地域の将棋普及活動に努める姿勢は多くの人々に影響を与えています。将棋界の重要な存在であり、今後の活躍にも期待が寄せられています。

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