村井駅

村井駅：歴史と進化を遂げる信州の駅

長野県松本市村井町南に位置する村井駅は、東日本旅客鉄道（JR東日本）と日本貨物鉄道（JR貨物）篠ノ井線が乗り入れる地上駅です。明治35年（1902年）12月15日、中央線塩尻～松本間の開通と同時に開業。以来、地域住民の生活を支える重要な交通拠点として、長い歴史を刻んできました。

開業から現在までの歩み

開業当初は、石炭や絹糸などの貨物輸送が盛んに行われていました。大正11年（1922年）には木造の駅舎が建設され、地域のシンボルとして親しまれてきました。昭和57年（1982年）に車扱貨物取扱が廃止され、昭和60年（1985年）には荷物扱いも廃止。その後、平成17年（2005年）には自動改札機が導入され、平成29年（2017年）にはSuicaが利用可能となりました。

近年では、令和4年（2022年）3月に新駅舎の建設工事が開始。令和6年（2024年）10月26日、新駅舎が完成し、東西自由通路が開通しました。新駅舎は橋上駅舎となり、2階には待合室や学習スペース、図書館も併設され、利便性と快適性が向上しました。同時に、上り線のホームが新設され、従来のホームは下り線専用となりました。これは、従来のホームが狭く拡張が困難だったためです。

駅舎と周辺環境

新駅舎は、東西自由通路を備えた橋上駅舎です。駅舎内には、みどりの窓口やSuica対応の自動改札機が設置されています。管理は松本駅が行い、ステーションビルMIDORIが駅業務を受託しています。西口の駅前広場は2026年度までに整備される予定です。

駅周辺には、国道19号や北国西街道（善光寺西街道）村井宿など、歴史を感じさせる場所も残っています。また、ナガノトマト本社工場や、松本国際高等学校、まつもと医療センター松本病院などの施設が近隣に位置しています。東口にはイオンタウン松本村井があり、生活利便性も高い地域です。西口周辺には、ホテルや神社、信州スカイパークなどがあります。

駅舎の東側には、かつてJX日鉱日石エネルギー松本油槽所があり、専用線が分岐していました。石油輸送に使用されていたこの専用線は、油槽所の閉鎖に伴い廃止されました。跡地は現在、松本国際高等学校となっています。

交通アクセスと利用状況

村井駅は、松本駅と塩尻駅のほぼ中間地点に位置し、通勤通学利用者が多いです。バス路線も充実しており、アルピコ交通（松本電鉄バス）、地域連携バスなど、複数の路線が運行されています。また、オンデマンドバスのるーと松本、のるーと塩尻も利用できます。松本空港へのアクセスも可能です。

JR東日本によると、2023年度の1日平均乗車人員は2,129人です。

まとめ

村井駅は、歴史と近代化が融合した、魅力的な駅です。新駅舎の完成により、さらに利便性と快適性が向上し、地域住民の生活を支える重要な拠点として、今後も発展を続けていくでしょう。周辺には、歴史的建造物や企業、観光スポットなど、見どころも満載です。信州の旅の際に、ぜひ訪れてみてください。

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