横山通乃

横山通乃（よこやま みちの、1936年4月16日 - ）は、昭和を代表する日本の女優です。本名および旧芸名は横山道代（よこやま みちよ）で、東京都出身。元夫は俳優の中山昭二です。東京都立桜町高等学校を卒業後、バレエ団や舞踏団を経て、東京放送劇団に入団し、芸能界でのキャリアをスタートさせました。

デビューと初期の活躍

1954年、東京放送劇団に第5期生として入団した横山通乃は、同年『ヤン坊ニン坊トン坊』でデビュー。その愛らしいルックスと演技力で、たちまち人気を集めました。里見京子、黒柳徹子と共に「三人娘」と呼ばれ、当時の芸能界を席巻しました。1958年には劇団を退団し、東宝に入社。同年の映画『奴が殺人者だ』で映画デビューを果たし、その後は芸映に所属しました。

映画での活躍

映画界では、市川崑監督や伊丹十三監督の作品に複数回起用され、その独特な存在感と演技力が評価されました。出演作品は多岐にわたり、『奴が殺人者だ』を皮切りに、『次郎長意外伝 灰神楽木曽の火祭』、『裸の大将』、『独立愚連隊』、『お葬式』、『マルサの女』など、数多くの作品で印象的な演技を見せています。

改名と私生活

21世紀を目前にした頃、「まだまだ道の途中」という思いを込めて、本名の横山道代から横山通乃へと改名しました。私生活では、1961年に俳優の中山昭二と結婚しますが、後に離婚。一児をもうけています。女優業と子育ての両立に奮闘する中で、その経験を綴ったエッセイ『「我が家の子育て」論』が読売新聞に掲載され、大きな反響を呼びました。以降は、講演活動も行い、多くの人々に勇気と希望を与えました。

多彩な才能と趣味

横山通乃は、女優業以外にも、ピアノや太極拳を趣味としており、その多才さを発揮しています。また、舞台にも積極的に出演し、その表現力は高く評価されています。舞台では、東宝やパルコ、四季など数々の劇団の公演に参加し、幅広い役柄を演じてきました。また、自作の舞台作品も手掛け、その芸術性の高さを示しました。

主な出演作品

以下に主な出演作品をまとめます。

映画

奴が殺人者だ（1958年）
次郎長意外伝 灰神楽木曽の火祭（1958年）
裸の大将（1958年）
独立愚連隊（1959年）
お葬式（1984年）
マルサの女（1987年）
細雪 (1983年)

その他多数

テレビドラマ

おふくろ（1955年、NHK総合）
若い季節（1961年 - 1964年、NHK総合）
おくさまは18歳（TBS、1970年 - 1971年）
気まぐれ天使（日本テレビ、1976年 - 1977年）
松本清張シリーズ・棲息分布（NHK総合、1977年）
大河ドラマ 草燃える（1979年）
連続テレビ小説 おていちゃん（NHK総合、1978年）
その他多数

舞台

極楽島物語（東宝、1970年）
オズの魔法使い（東宝、1977年）
華麗なる男爵夫人（松竹、1980年）
椿姫（パルコ、2000年）
鉄道員（東宝、2001年）
その他多数

晩年と影響

横山通乃は、その長いキャリアを通じて、多くの作品で観客を魅了し続けました。女優としてだけでなく、一人の人間としての生き方や考え方は、多くの人々に感銘を与え、後進の女優たちにも大きな影響を与えています。その演技力と存在感は、これからも多くの人々の記憶に残り続けるでしょう。

関連情報

日本映画データベース - 横山道代
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allcinema - 横山通乃
KINENOTE - 横山道代
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NHK人物録 - 横山通乃

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