河内国分駅

河内国分駅：歴史と交通の要衝

河内国分駅は、大阪府柏原市国分本町にある近畿日本鉄道（近鉄）大阪線の駅です。副駅名は「関西福祉科学大学前」。1927年、大阪電気軌道八木線の開通と同時に「国分駅」として開業し、その後、関西急行鉄道を経て、1944年に近畿日本鉄道の駅となりました。1941年には現在の駅名である「河内国分駅」に改称されています。

長い歴史の中で、河内国分駅は幾多の変遷を遂げてきました。1938年には上下待避線が設置され、1967年には引き上げ線も設置。1966年には特急列車と準急列車の追突事故が発生したものの、1982年には橋上駅舎が完成し、利便性が向上しました。2003年には急行の停車駅となり、2007年にはICカード「PiTaPa」の利用を開始。2011年には「関西福祉科学大学前」が副駅名として制定されています。近年では、2016年に安全に関する痛ましい事故が発生しています。

駅構造と設備

河内国分駅は、島式2面4線のホームを持つ地上駅です。橋上駅舎は1982年に完成しており、改札口は1ヶ所のみ。東西両側に出口があり、東口は商業施設「ジョイフル国分」に直結しています。ホーム有効長は6両分です。内側2線が主本線、外側2線が待避線となっており、1番線は引き上げ線にも接続しています。これにより、折り返し運転が可能です。

ダイヤと運行状況

河内国分駅には、急行以下のすべての一般列車が停車します。大阪方面からの準急は当駅から名張方面は各駅停車となります。平日午前中と夕方以降は大阪上本町駅からの始発・終着列車も運行されています。朝夕のラッシュ時には、一部の普通列車が当駅で折り返し運転を行い、当駅始発の準急や区間準急も設定されています。

大阪線急行の待避可能駅であるため、列車の待避や緩急接続が頻繁に行われます。日中は急行が1時間に1本（土休日は上り2本）、ラッシュ時には準急以下の列車が特急や快速急行を待避します。日中は区間準急も特急の待避を行います。日中の急行と区間準急、そしてラッシュ時の準急と普通列車の接続は、乗客の利便性を高めています。夕方以降は上り大阪方面の急行の多くが、準急以下の列車と緩急接続を行います。

駅設備と利用状況

河内国分駅は近鉄八尾駅管理の有人駅で、PiTaPaとICOCAに対応した自動改札機と自動精算機が設置されています。定期券や特急券は自動発売機で購入できます。駅にはLED表示機が設置されており、日本語と英語で案内表示をしています。液晶ディスプレイへの交換は現時点では予定されていません。

近年における1日平均の乗降人員は、2023年11月7日時点で14,011人です。過去10年間のデータを見ると、変動が見られますが、比較的安定した利用者数を維持していることが分かります。

駅周辺環境

河内国分駅周辺は、駅近隣を除き住宅地や農地が広がっています。東口ロータリー前の国分交差点は、国道25号と国道165号、府道堺大和高田線の分岐点となっており、道路交通の要衝です。

東口には駅直結の複合商業施設「ジョイフル国分」があり、ライフ国分店などが入っています。駅周辺には、パナソニックサイクルテック本社、関西福祉科学大学、関西女子短期大学、関西福祉科学大学高等学校などの教育機関、柏原市立国分中学校などの学校、そして柏原国分本町郵便局などの公共機関があります。

その他、大和川、国豊橋、柏原市立玉手山公園（旧・近鉄玉手山遊園地）、安福寺、茶臼塚古墳、松岳山古墳などの史跡も周辺にあります。バス路線としては、柏原市の市内循環バス「きらめき号」が運行されていますが、かつては近鉄バスや奈良交通の路線バスが多数発着していました。

隣の駅

近鉄大阪線
快速急行：通過
急行：布施駅 - 河内国分駅 - 五位堂駅
準急：高安駅 - 河内国分駅 - 大阪教育大前駅
区間準急・普通：安堂駅 - 河内国分駅 - 大阪教育大前駅

河内国分駅は、歴史と交通の要衝としての役割を担い、地域社会に貢献し続けている駅です。

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