湯本駅

湯本駅

湯本駅は、福島県いわき市常磐湯本町天王崎に位置する、東日本旅客鉄道（JR東日本）常磐線の駅です。駅周辺はかつて常磐炭田が広がっていた地域で、現在は温泉地として知られるいわき湯本温泉の最寄り駅となっています。1897年（明治30年）の開業以来、地域の交通を支え続けています。

歴史

湯本駅は、1897年（明治30年）に日本鉄道の駅として開業しました。その後、国有化を経て国鉄、そしてJR東日本へと所属が変わりました。駅舎は数度の改築を経て、現在の駅舎は1967年（昭和42年）に完成した4代目です。1986年（昭和61年）には貨物取扱が廃止されましたが、その後一時的に再開、最終的には廃止されています。2004年（平成16年）には発車メロディが『シャボン玉』に変更され、2005年（平成17年）には自動改札機が導入されました。

2015年（平成27年）には駅舎の改良工事が完了し、新装開業。同時に「フラガールと湯けむりに出逢える町」という副名称が導入されました。このリニューアルでは、温泉熱を利用した暖房設備や太陽光発電設備が導入され、環境に配慮した「エコステモデル駅」として生まれ変わりました。また、2021年（令和3年）にはブース型ワークスペース「STATION BOOTH」が開業し、駅の機能が拡張されました。2022年（令和4年）にはみどりの窓口が営業を終了しています。

過去の専用線

湯本駅にはかつて、トモエ化学工業工場へ続く専用鉄道と、常磐炭礦（現在の常磐興産）の炭鉱へ続く専用線が存在しました。これらの専用線は、地域の産業を支える重要な役割を果たしていました。

駅構造

湯本駅は、単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、合計2面3線のホームを持つ地上駅です。下り線（1番線）ホームには足湯と手湯が設置されており、旅行者や地域住民の憩いの場となっています。駅業務はJR東日本ステーションサービスが受託しており、指定席券売機も設置されています。

エコステモデル駅

2015年のリニューアルで「エコステモデル駅」として、温泉熱を利用した暖房設備やLED照明、太陽光発電設備が導入されました。内装には地元産の木材を使用し、環境との調和を意識したデザインとなっています。2階にはギャラリーが設けられ、地域情報の発信やイベントスペースとして利用されています。

ホーム

下り線ホームには足湯が設置されており、湯本温泉の雰囲気を手軽に楽しめます。また、湯本第一中学校の生徒が手作りした木製駅名標がホーム柱に設置されており、地域住民の駅への愛着が感じられます。3番線は1日1本のみ使用されます。

発車メロディ

発車メロディは『シャボン玉』です。これは、作詞者の野口雨情が、いわき湯本温泉と縁が深いことに由来しています。

駅弁

湯本駅ではかつて駅弁が販売されていましたが、2024年3月現在、JTB時刻表には駅弁の掲載はありません。

利用状況

JR東日本によると、2023年度の1日平均乗車人員は1,680人です。乗車人員は2000年度以降、増減を繰り返しながら推移しています。旧常磐市の代表駅として、地域住民の生活を支える重要な駅です。

駅周辺

駅周辺には、かつて常磐炭田が広がっており、その名残が一部に見られます。現在は温泉地として知られ、旅館やホテルが点在しています。駅前にはバス乗り場があり、いわき市内各地へのアクセスが可能です。

隣の駅

東日本旅客鉄道（JR東日本）

■常磐線

特急「ひたち」停車駅

■普通

泉駅 - 湯本駅 - 内郷駅

関連項目

上諏訪駅（湯本駅と同様に駅構内に足湯が存在する）
日本の[[鉄道駅]]一覧

外部リンク

* 駅の情報（湯本駅）：JR東日本

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