焼尻島の概要
焼尻
島(やぎしりとう)は、
北海道の
留萌振興局に属する
苫前郡羽幌町の西方、
日本海に位置する小さな
島です。
面積は約5.22平方キロ
メートルで、周囲には波荒い海が広がっており、自然の豊かさが魅力です。
島は
天売島とともに
羽幌町に所属し、
暑寒別天売焼尻国定公園にも指定されています。
概要と人口
島の人口は令和2年の国勢調査時で171人と少数で、静かな生活が営まれています。焼尻
島の名称は、
アイヌ語に由来し、「近い
島」や「水揚げする
島」という意味を持っています。古くから漁業が盛んに行われており、主な産業として漁業と観光があります。
この
島には
イチイの
原生林が広がっており、その厳しい自然環境が特異な森林相を形成しています。この自然林は
1983年に国の
天然記念物に指定されました。
島の魅力は、手つかずの自然と豊富な生物多様性にあります。
歴史
焼尻
島の歴史は
14世紀にまで遡ります。マシュケ
アイヌがこの
島を支配し、漁業が行われていました。
1822年には、200人のマシュケ
アイヌが定住し、
ニシン漁によって生計を立てました。その後、幕府の漁場請負や藩の管理地となるなど、歴史的に重要な役割を果たしています。
1868年には
明治維新により
水戸藩の支配地域となり、
1876年には
焼尻村が独立しました。
1900年には焼尻消防団が設立され、多様な社会的機関が整備されていきました。
1948年には村立焼尻高等学校が設立されるなど、教育機関も発展しました。しかし、
1979年には同校が閉校し、その後は地域の教育の在り方も変わっていきました。
気候
焼尻
島は
対馬海流の影響を受けており、
道北の内陸部に比べて温暖な気候が特徴です。ただし、冬季は湿潤寒冷であり、積雪が多く北西の季節風も強いです。これにより、冬は厳しい寒さが続きます。
交通
焼尻
島へは羽幌沿海フェリーが運航しており、羽幌と焼尻間は高速船で約35分、フェリーでは約1時間ほどでアクセスできます。また、焼尻と
天売島の間も定期便があり、観光客の移動もスムーズです。
観光地
焼尻
島にはいくつかの観光スポットがあります。
1848年にアメリカ人
ラナルド・マクドナルドが上陸した場所には、記念碑が立っており、彼は日本初のネイティブ英語教師ともされています。また、
会津藩士の墓も歴史的な場として知られています。
厳島神社や
羽幌町焼尻郷土館(旧小納家住宅)なども見どころです。郷土館は、かつての住宅を改装したもので、
島の歴史や文化を知ることができます。
ご当地グルメ
焼尻タコ揚げ定食は、地元の名物料理です。
ミズダコを使った
コロッケスタイルの揚げ物で、
羽幌町産のオロロン米と一緒に提供されます。観光スポットを巡った後にぜひ味わいたい一品です。
総括
焼尻
島は、自然の美しさと豊かな歴史を背景に、訪れる人々に静かな安らぎと感動を与える特別な場所です。