琴電屋島駅

琴電屋島駅：歴史と観光の拠点

琴電屋島駅は、香川県高松市屋島中町に位置する、高松琴平電気鉄道志度線沿線にある駅です。駅番号はS06。かつては屋島ケーブルカーとの乗り換え駅として賑わいを見せていましたが、2005年のケーブルカー廃止後も、多くの観光客や地元住民が利用する重要な交通拠点となっています。

歴史を刻む駅舎

琴電屋島駅の歴史は古く、1911年に東讃電気軌道の屋島駅として開業しました。その後、幾度かの会社合併や路線変更を経て、現在の高松琴平電気鉄道志度線の駅となりました。開業当初は現在地から360m西側に位置しており、1929年に屋島登山鉄道開通に伴い、現在地に移設されました。1950年には屋島登山鉄道の運行再開に合わせて駅名が「琴電屋島駅」となり、2005年には無人駅となりました。2009年には経済産業省より「近代化産業遺産」に認定され、その歴史的価値が認められています。

木造駅舎と周辺環境

木造駅舎を持つ、相対式2面2線の地上駅である琴電屋島駅は、温かみのある雰囲気を醸し出しています。ホーム上にはトイレが設置され、乗客の利便性を高めています。また、電留線も備えており、車両の留置にも対応しています。途中下車指定駅にも指定されており、周辺観光へのアクセス拠点としての役割を担っています。

駅の設備としては、公衆電話、コインロッカー、ことでんタクシーのりば、駐輪場などが設置されています。かつては駅売店も営業していましたが、現在は営業を終了しています。ラッシュ時などは、増解結を行う車両留置場としても利用されていましたが、現在は今橋駅がその役割を担っているため、主に工事用車両の留置に使用されています。

アクセスと周辺情報

琴電屋島駅からは、屋島へのアクセスが容易です。2006年からは屋島スカイウェイを経由して屋島山上まで運行するシャトルバスも利用できます。周辺には、屋島神社、四国霊場第八十四番札所屋島寺、四国村などの観光スポットが点在し、歴史と自然に触れることができます。その他、高松市屋島競技場、高松市立屋島中学校なども近隣に位置しています。また、高松信用金庫屋島支店も駅近くにあり、金融機関の利用も便利です。かつては中国銀行屋島支店も存在していました。

駅の機能と特徴

琴電屋島駅では、直前駅出発通知システムが導入されています。志度方面からの電車が古高松駅を発車すると1番乗り場に、瓦町方面からの電車が潟元駅を発車すると2番乗り場に、それぞれ「次の電車は○○を発車しました」という表示が点灯します。駅名の部分が点灯するユニークなシステムです。

利用状況

琴電屋島駅の1日の平均乗降人員については、公開情報が限られているため、具体的な数値を示すことはできません。しかし、観光シーズンや平日の通勤時間帯など、時間帯によって利用状況は大きく変動すると考えられます。

まとめ

琴電屋島駅は、歴史と自然、そして現代の利便性を兼ね備えた、魅力的な駅です。屋島へのアクセス拠点としてだけでなく、周辺地域の観光や生活の中心地としても重要な役割を果たしています。近代化産業遺産にも認定されている歴史ある駅舎を訪れ、周辺の観光スポットを巡ってみるのも良いでしょう。

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