矢吹駅

矢吹駅（やぶきえき）

矢吹駅は、福島県西白河郡矢吹町中町に位置する東日本旅客鉄道（JR東日本）の東北本線の駅です。1887年に開業されて以来、地域の交通拠点として重要な役割を果たしてきました。

歴史

矢吹駅は1887年7月16日に日本鉄道の駅として開業しました。その後、1906年に国有化され、1912年には東北本線の一部として線路名称が制定されました。1947年には昭和天皇の戦後巡幸に伴い、お召し列車が当駅に停車したこともあります。1966年からは急行「あづま」が停車するようになりましたが、1985年にその急行が廃止されてからは、定期的な優等列車の停車はなくなりました。

1987年4月1日には、国鉄の分割民営化によりJR東日本の駅として新たにスタートしました。1995年には新しい駅舎がオープンし、1998年には福島県建築文化賞を受賞しました。近年では2009年にICカード「Suica」の利用が開始され、2023年にはみどりの窓口の営業が終了しました。

駅構造

矢吹駅は、単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線を持つ地上駅です。駅舎は鉄骨造の2階建てで、東西の自由通路があります。駅舎のデザインは特徴的であり、1996年度にはグッドデザイン賞を受賞し、多くの人々に親しまれています。現在はJR東日本東北総合サービスによる業務委託駅であり、Suica対応の自動券売機や簡易改札機も設置されています。

利用状況

2023年度のJR東日本によるデータによると、矢吹駅の1日平均乗車人員は1,004人です。過去20年間の利用状況も調査されていますが、近年では安定した乗客数を維持しています。

駅周辺

矢吹駅の周辺にはいくつかの重要な施設があります。白河警察署の矢吹交番や福島銀行矢吹支店、矢吹郵便局などが点在し、地域住民の生活を支えています。また、国道4号や福島県道186号などの交通路も整備されており、生活に便利な立地です。教育機関も近くにあり、矢吹町立矢吹小学校や善郷小学校があります。

バス路線も整備されており、駅の西口には大信地域の自主運行バスの乗り場があります。これにより、日常生活に必要な移動手段が確保されているのは大きな特徴です。

その他の情報

矢吹駅は東北本線の仙台近郊区間内に位置し、Suica仙台エリアの最南端の駅でもあります。また、昭和初期には駅内に貴賓室が設置されていたこともあり、地域の歴史的な背景が感じられる場所です。さらに、2011年の東日本大震災では、駅の南側において普通列車が脱線し、地元住民が避難所を提供するなど、地域の絆が強まる出来事もありました。このため、JR東日本からは感謝状が地元住民に贈られました。

隣の駅

東日本旅客鉄道（JR東日本）の東北本線では、矢吹駅の隣は泉崎駅と鏡石駅です。通勤や観光に訪れる人々にとって、矢吹駅は便利な交通手段に繋がる重要な駅であり続けています。

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