立山カルデラ砂防博物館

富山県立山カルデラ砂防博物館

富山県立山カルデラ砂防博物館は、富山県中新川郡立山町に位置し、立山カルデラと砂防をテーマにした公立博物館です。博物館は、1985年に建設省北陸地方建設局立山砂防工事事務所内に開設された砂防資料館「カルデラ」を前身とし、その後、立山砂防事務所の建て替えに伴い、現在の場所に移転・建設されました。1998年6月30日に開館し、現在に至ります。

博物館は、3階建ての県棟と2階建ての国土交通省棟の2棟から構成され、建築面積は1,984m2、建設費は約41億1千万円です。県棟は立山カルデラの展示室、国土交通省棟はSABO展示室として機能しており、両棟は渡り廊下で繋がっています。

展示内容

館内では、1858年の飛越地震によって発生した鳶山崩れによる土砂災害の歴史と、その後の土砂災害から下流の町々を守るために行われた砂防工事の歴史について詳しく紹介しています。

立山カルデラの形成: 立山カルデラの地質や地形、そこに生息する動植物について、模型やパネルを用いて解説。
土砂災害の歴史: 飛越地震による鳶山崩れと、その後の土石流による被害の様子を、映像や紙芝居風アニメーションで紹介。
砂防技術: 明治時代に常願寺川の改修工事に携わったオランダ人技師ヨハニス・デ・レーケの功績や、現在の砂防工事の様子を、実物や模型、映像で紹介。
立山連峰の氷河研究: 立山連峰の万年雪が氷河である可能性に着目し、その研究成果を紹介。日本国内で初めて現存する氷河として認められた。

体験学習会

博物館では、通常工事関係者以外は入れない立山カルデラ砂防工事の現場を見学できる体験学習会を開催しています。トロッコ列車に乗車したり、工事現場を見学したりすることができます。

施設

1階: 大型映像ホール、立山紹介コーナー、企画展示室。
2階: 立山カルデラ展示室（有料）、SABO展示室（無料）、砂防図書コーナー、立山砂防総合情報センター（観覧者入室不可）。
3階: 図書室

アクセス

公共交通機関: 富山地方鉄道立山線 立山駅より徒歩約1分。
自動車: 北陸[[自動車道]] 立山ICより約40分、富山ICより約45分。

その他

開館時間: 9時30分 - 17時（ゴールデンウィーク・夏休み期間中は8時30分開館）。
休館日: 毎週月曜日（祝日の場合は開館）、祝日の翌日（土・日曜日の場合は開館）、年末年始。

周辺施設

国土交通省北陸地方整備局立山砂防事務所
国土交通省立山砂防工事専用軌道
富山地方鉄道・立山黒部貫光 立山駅
立山山麓スキー場
粟巣野スキー場

立山カルデラ砂防博物館は、立山カルデラの自然と防災に関する知識を深めることができる貴重な施設です。訪れる人々は、自然の力と人間の知恵が生み出す調和について、深く考えるきっかけを得られるでしょう。

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