西本願寺

西本願寺の概要

西本願寺（にしほんがんじ）は、京都市下京区本願寺門前町に所在する浄土真宗本願寺派の本山です。山号は「龍谷山」で、本尊は阿弥陀如来を祀っています。正式名は「龍谷山本願寺」で、宗教法人としては「本願寺」と呼ばれています。住職は浄土真宗本願寺派の門主でもあり、東本願寺（真宗本廟）との区別から「お西さん」として親しまれています。

歴史

西本願寺の創立は文永7年（1272年）に遡り、親鸞の廟堂として始まりました。しかし、その後は様々な迫害を受け、天正19年（1591年）に豊臣秀吉の寄進により、現在の地に移転しました。この移転により、江戸時代の混乱を経て、浄土真宗は本願寺派と真宗大谷派に分裂しました。

特に重要な出来事は、教如（顕如の長男）が本願寺の法主となり、新派（大谷派）を設立したことです。その後、キリスト教徒を含む僧侶たちが教えを広め、特に幕末の新選組が境内に本拠地を移し、歴史的な背景を持っています。ここまでの歴史の中で、本願寺は重要文化財や国宝として多数の建物や庭園を有しています。

文化財と建物

境内には多くの桃山文化の遺物が残っており、1994年には国の史跡に指定されました。特に「阿弥陀堂」や「御影堂」は国宝として知られています。

• - 阿弥陀堂: 再建は1760年で、全体の備えは広大です。
• - 御影堂: 1636年に再建された本堂で、宗祖親鸞の像が安置されています。
• - 飛雲閣: 国宝に指定されており、庭間建築として独特の美しさを持っています。
• - 庭園: 滴翠園という名を持つ池泉回遊式庭園があり、自然との調和を大切にしています。

また、境内には唐門という大きな門があり、美しい装飾が施されています。

生活と文化

本願寺は、単なる観光地ではなく、信仰の場です。そのため、拝観料は無料で、意義ある伝統行事や法要が定期的に行われています。年間行事には、修正会や春の法要、そして宗祖降誕会が含まれ、信者のみならず観光客にも開放されています。

また、境内には「聞法会館」という宿坊があり、信徒でなくとも比較的安価に宿泊可能です。

アクセスと周辺

アクセスも便利で、京都市営バスやJRの各駅から徒歩圏内です。また、周辺には興正寺や龍谷大学もあり、文化的な散策が楽しめます。

本願寺の圧倒的な歴史や文化を感じる素晴らしい場所であり、京都訪問の際にはぜひ立ち寄りたいスポットです。

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