西表島交通

西表島交通株式会社について

西表島交通株式会社は、沖縄県八重山郡竹富町の西表島を拠点に、バス事業とタクシー事業を展開している企業です。島内の人々の移動手段を支えるとともに、観光客向けのサービスも提供しており、西表島の交通インフラにおいて重要な役割を担っています。また、関連会社を通じて、観光事業や小売業も展開しており、地域経済にも貢献しています。

歴史

西表島交通は1973年12月18日に事業免許を取得し、事業を開始しました。当初は島内の交通を支える路線バス事業を中心に展開していましたが、近年では観光バスやタクシー事業にも力を入れています。

2005年には路線バスのダイヤ改正と停留所の増設が行われ、利便性が向上しました。2006年には路線統合と東部側への路線延長、運賃改定を実施し、路線の効率化を図りました。

その後も、運賃改定や消費税増税に伴う運賃の見直し、クレジットカードや電子マネー決済の導入など、時代の変化に合わせて柔軟に対応しています。2023年には電気バスを導入し、環境への配慮も進めています。

路線バス事業

西表島交通の路線バスは、島の北西部の白浜と東南部の豊原を結び、県道215号線を通り、島を約半周するルートを運行しています。沿線には、上原港や大原港といった高速船やフェリーの発着港、各集落や観光地があり、住民や観光客の重要な移動手段となっています。

かつては白浜 - 大原間と白浜 - 船浦間の2路線を運行していましたが、2006年に1路線に統合され、現在の運行形態となりました。2022年時点では、全区間通しで午前と午後にそれぞれ2往復、計4往復運行しています。また、通学バス（一般客も利用可能）も午前1便（豊原→大原港）、午後2便（大原港→豊原）運行されています。

この路線バスは、運賃を徴収する一般路線バスとしては日本最南端かつ最西端であり、特に豊原停留所と白浜停留所はそれぞれ日本最南端と最西端のバス停留所として知られています。

全線通しの運行距離は約50km、所要時間は約1時間40分です。運行区間は以下の通りです。

白浜
祖納
干立
浦内川
浦内
住吉
星砂の浜
中野
上原小学校前
上原
船浦
大見謝ロードパーク
ホテルパイヌマヤ前
由布水牛車乗場
美原
野生生物保護センター
古見
大富
大原
大原港
大原診察所前
豊原

運賃

最低運賃は130円、全区間乗車で1,470円です。前乗り前降り制で、運賃は前払いとなります。1日フリーパス（1,050円）と3日間フリーパス（1,570円）がバス車内で購入可能です。

車両

2023年3月には、環境に配慮した電気バス（BYD・K8）が1台導入されました。

観光バス事業

西表島交通の主要な事業の一つが観光バス事業です。大型観光バス16台、小型バス2台を保有しており、西表島の観光名所を巡るツアーなどに利用されています。

タクシー事業

「やまねこタクシー」の名称でタクシー事業も展開しています。普通タクシー2台（車いす対応の日産・NV200）、ジャンボタクシー1台（トヨタ・ハイエースグランドキャビン）を保有しています。予約は貸切観光のみ可能です。

関連事業

西表島交通グループでは、観光関連事業として仲間川マングローブクルーズ、カヌーツアー、水中観光船を運営しています。また、小売業としてガソリンスタンドやスーパーマーケットも経営しています。

まとめ

西表島交通は、西表島の公共交通を担う重要な企業です。路線バス、観光バス、タクシーの運営を通じて、島民の生活を支えるとともに、観光客の利便性向上にも貢献しています。また、関連事業を通じて、西表島の観光振興にも寄与しています。

もう一度検索