西青山駅

西青山駅：近鉄大阪線の歴史と自然に抱かれた駅

三重県伊賀市伊勢路青山に位置する西青山駅は、近畿日本鉄道（近鉄）大阪線の駅です。駅番号はD55。1930年、参宮急行電鉄阿保～佐田間開通と同時に開業しました。その後、幾多の会社合併を経て、現在の近畿日本鉄道の駅となりました。

当初の駅位置から、1975年の大阪線全線複線化に伴い、新青山トンネル開通と駅移転が行われました。この移転により、駅舎は西へ約1.1キロ[[メートル]]移動しました。この工事によって、駅周辺の景観も大きく変化したと考えられます。複線化は1967年から段階的に行われ、西青山駅周辺の線路改良もその一環として実施されました。

現在、西青山駅は無人駅として運営されています。自動改札機や自動券売機は設置されておらず、PiTaPa、ICOCAなどのICカード乗車券のみ利用可能です。無人駅化は1997年に実施され、簡素化された駅設備が特徴です。かつては有人駅であり、駅舎から国道165号を渡る歩道橋やトイレも設置されていましたが、現在は撤去されています。

駅構造は、相対式ホーム2面2線の高架駅で、ホーム有効長は6両分です。出入口は国道165号寄りの南側に1箇所のみで、北側への出入口は撤去されました。そのため、駅へのアクセスは南側からのみとなります。

西青山駅に停車する列車は、急行と普通列車です。日中は1時間に1本の急行列車が停車しますが、運行時間は朝6時台から夜22時台までと限られています。それ以外の時間帯は普通列車のみの停車となります。快速急行は停車せず、通過します。また、西青山駅は近鉄の駅の中でも特に乗降客数が少ない駅として知られています。

駅周辺には、国道165号が走り、青山高原などの自然豊かな環境が広がっています。また、乗馬クラブ・クレイン三重も近隣にあり、マイクロバスでの送迎サービスも提供されています。ただし、旧駅舎を利用しているため、到着後には電話連絡が必要となります。

隣の駅は、伊賀上津駅と東青山駅です。特に東青山駅までは7.7キロ[[メートル]]と、2018年3月17日現在、近鉄の鉄道路線の中でも最長の駅間距離となっています。この長い距離は、新青山トンネルの存在によるものです。

西青山駅は、近鉄大阪線の歴史を刻むとともに、周辺の自然環境と調和した駅として存在感を保っています。近年では、利用者の減少や、駅設備の簡素化といった課題も抱えていますが、地域住民にとって重要な交通拠点であることに変わりはありません。今後、駅周辺の開発や、利用者増加のための施策などが期待されます。

なお、西青山駅のすぐ東側には、大阪統括部と名古屋統括部の境界線があります。そして、東側には近鉄最長の5652メートルの新青山トンネルが位置しています。このトンネルは、西青山駅の位置づけや、近鉄の路線運営において重要な役割を担っていると考えられます。

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