連雲港市

連雲港市：歴史と経済が交差する港湾都市

連雲港市は、中国江蘇[[省]]東北部に位置し、黄海に面した地級市です。中国の重要な貿易港の一つであり、沿海経済技術開発区にも指定されています。温暖な気候と豊かな自然、そして歴史的な背景を持つ魅力的な都市です。

地理

連雲港市は、江蘇[[省]]の北東部に位置し、東は黄海に面しています。北は山東[[省]]日照市、西は徐州市や淮安市、南は塩城市に隣接しています。年間平均気温は14℃、年間降水量は930mmと温暖な気候です。地形は沿岸部は平坦ですが、西部には山地が広がり、その最高峰である南雲台山の玉女峰は、江蘇[[省]]の最高地点（標高625m）となっています。農業も盛んで、水稲、小麦、綿、大豆、落花生などが生産されています。

歴史

連雲港市の古名は海州といい、春秋時代には越の首都として栄えました。秦代以降は重要な港湾都市として発展し、清末には税関も設置されました。1925年には隴海鉄道が開通し、1932年から近代的な港湾建設が始まりました。1933年には埠頭が完成し、連島と海上雲台山の名前から連雲港と命名されました。1934年には隴海鉄道が埠頭まで延伸し、正式に開港しました。

1935年には、東海県東部と灌雲県北部を分割して連雲市が設立され、1948年には新海連特区に改編されました。中華人民共和国成立後の1949年には新海連市と改称され、山東[[省]]の管轄となりましたが、1952年に江蘇[[省]]に移管、1961年に現在の連雲港市という名称になりました。改革開放政策以降は、経済技術開発区に指定され、経済発展を遂げています。

行政区画

連雲港市は、3つの市轄区と3つの県を管轄しています。

市轄区:
海州区
連雲区
贛楡区

県:
東海県
灌雲県
灌南県

年表

連雲港市の変遷を年表形式でまとめました。

1950年11月18日：山東[[省]]臨沂専区新海県が地級市の新海連市に昇格。
1950年12月6日：新海連市が臨沂専区に編入。
1962年6月25日：江蘇[[省]]徐州専区連雲港市が地級市の連雲港市に昇格。新浦区、海州区、連雲港弁事処、塩区弁事処が成立。
1970年1月28日：連雲港弁事処が区制施行し連雲区に、塩区弁事処が区制施行し塩区となる。
1981年9月7日：新浦区と連雲区の一部が合併し、郊区が発足。
1983年1月18日：徐州地区の東海県、贛楡県、淮陰地区の灌雲県を編入。
1983年4月25日：灌雲県の一部が分立し、南城区が発足。
1983年6月14日：新浦区と海州区が合併し新海区、塩区、郊区、南城区が合併し雲台区となる。
1986年4月7日：新海区が分割され、新浦区と海州区が発足。
1996年7月19日：淮陰市灌南県を編入。
2001年10月1日：雲台区が連雲区と新浦区に分割編入。
2005年5月18日：新浦区の一部が連雲区に、灌雲県の一部が新浦区に編入。
2009年6月3日：灌雲県と新浦区の一部が海州区に編入。
2010年7月25日：贛楡県と灌雲県の一部が連雲区に編入。
2011年2月10日：灌雲県の一部が灌南県に編入。
2014年5月2日：新浦区と海州区が合併し海州区が発足、贛楡県が区制施行し贛楡区となる。

経済

連雲港市は、新ユーラシア・ランドブリッジの東の終着点として、交通の要衝となっています。多くの国とのコンテナ航路があり、ここからヨーロッパや中東など世界各地へ貨物が輸送されています。また、中国初の沿海対外開放都市として発展し、経済技術開発区も設置されています。味の素などの企業も進出し、経済活動が活発です。

交通

連雲港市は、空路、鉄道、道路ともに交通網が発達しています。

航空: 連雲港花果山空港が開港し、中国各地と結ばれています。
鉄道: 隴海線の終点であり、新ユーラシア・ランドブリッジに繋がっています。青塩高速鉄道も開通しています。
道路: 同三高速公路と連霍高速公路が交差し、G204国道、G310国道、G327国道も通っています。
バス: 市内にはBRTが運行しています。

教育

市内には、大学や専門学校、高等学校など、多くの教育機関があります。

大学:
江蘇海洋大学
南京医科大学康達学院

専門学校:
連雲港師範高等専科学校
連雲港職業技術学院
江蘇財会職業学院
江蘇城市職業学院連雲港キャンパス

高等学校:
江蘇[[省]]新海高級中学
江蘇[[省]]贛楡高級中学
江蘇[[省]]海州高級中学
江蘇[[省]]板浦高級中学
江蘇[[省]]東海高級中学
江蘇[[省]]海頭高級中学
江蘇[[省]]灌雲高級中学
江蘇[[省]]灌南高級中学
江蘇[[省]]連雲港高級中学
江蘇[[省]]白塔高級中学
連雲港市外国語学校

古跡・観光地

連雲港市には、多くの観光スポットがあります。

花果山: 西遊記の孫悟空誕生の地として知られる名山。
徐福祠: 徐福の故郷とされる場所にあります。
塩河巷: 淮海文化を展示する歓楽街。
孔望山: 孔子一行が海を眺めたとされる場所。
連島: 海の観光名所。

友好都市

連雲港市は、世界各地の都市と友好都市提携を結んでいます。

日本・堺市
日本・佐賀市
韓国・木浦市
オーストラリア・ジーロング
ニュージーランド・ネーピア
ロシア・ヴォルシスキー
スペイン・サバデイ
キルギス・ビシュケク

著名人

連雲港市出身の著名人としては、以下の人物が挙げられます。

徐福: 秦代の方士で日本へ渡航した人物。
糜竺: 後漢末期から三国時代の蜀漢の政治家。
糜芳: 糜竺の弟で、後に裏切り者として知られる人物。
朱自清: 中国近代の文豪・詩人。

連雲港市は、歴史と文化、経済が調和した魅力的な都市です。

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