雑賀崎

雑賀崎（さいかざき）

雑賀崎は和歌山県和歌山市の南西部に位置する岬で、瀬戸内海国立公園の特別地域に指定されています。この地域は「日本のアマルフィ」とも称されており、丘陵部に家々が立ち並ぶ風景が美しいと評判です。また、この岬は和歌浦の一部で、奥和歌浦とも呼ばれています。

この地は万葉集に「雑賀の浦」として登場する自然豊かな場所であり、1933年からは和歌山市の大字名としても知られています。室町時代には漁業の発展に伴い、多くの漁師たちがこの地に住むようになりました。戦国時代には、雑賀党の頭領である雑賀孫市がこの場所の支配者となり、雑賀崎城も存在していたことが伝えられています。

雑賀崎は紀伊水道に面しており、海上交通の重要な地点でもあります。「鷹の巣」と呼ばれる断崖の上には雑賀埼灯台があり、ここからは友ヶ島、淡路島、四国までも一望できます。江戸時代には紀伊水道の要所として、岬には紀州藩の台場が設置されていました。

この地域は、1950年に発表された「新日本観光地百選」で海岸の部で第1位に選ばれるなど、古くからの名勝地です。しかし、1960年代後半からの開発による環境の変化により、和歌浦の美しい海岸線の多くは失われてしまいました。現在雑賀崎は、その残された唯一の自然海岸として貴重な存在となっています。最近では、2023年に和歌山市が高台にあった長年使われていなかった旅館の解体を進めています。

名所・施設

• - 雑賀埼灯台: 鷹の巣に立つ灯台で、紀伊水道を一望できるスポットです。
• - 番所庭園: 番所の鼻に位置する美しい庭園です。
• - 雑賀崎台場: 雑賀崎の北端に位置し、江戸時代に紀州藩が設けた砲台の跡地です。2010年には和歌山県の史跡に指定されました。
• - 衣美須神社: 地元の信仰を集める神社です。

利用情報

• - 所在地: 〒641-0062 和歌山県和歌山市雑賀崎
• - 交通アクセス:

- 南海和歌山市駅またはJR和歌山駅から和歌山バスで約40分。停留所は「雑賀崎」「雑賀崎遊園」「田の浦」「浪早崎」にて下車。
- 阪和道和歌山インターチェンジから国道24号および和歌山県道15号を経由して約40分。

周辺の観光スポット

• - 和歌浦
• - 雑賀崎漁港
• - 番所庭園
• - 新和歌浦
• - 紀州東照宮
• - 和歌浦天満宮
• - 玉津島神社
• - 不老橋
• - 片男波海岸
• - 養翠園

最近の出来事

2023年4月15日、雑賀崎漁港で内閣総理大臣の岸田文雄氏が応援演説を行っている最中、男によってパイプ爆弾が投げ込まれる事件が発生しました。この事件によって、岸田氏は無事でしたが、2名が軽傷を負う結果となりました。

このように、雑賀崎は自然の美しさと豊かな歴史を背景に持つ場所であり、和歌山の観光地としても注目されています。

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