黒江駅

黒江駅：紀州路をゆく、歴史と賑わいのある駅

和歌山県海南市岡田横山に位置する黒江駅は、西日本旅客鉄道（JR西日本）紀勢本線（きのくに線）の駅です。1966年11月1日、地元住民の強い要望と、4000万円に及ぶ全額地元負担による建設を経て開業しました。これは、地域住民の鉄道利用への熱意と期待の高さを示す象徴的な出来事と言えるでしょう。

開業以来、黒江駅は地域住民の生活を支える重要な交通拠点として機能してきました。1987年の国鉄分割民営化を経てJR西日本へと移管され、現在もその役割を担っています。2003年にはダイヤ改正により快速列車の停車駅となり、利便性が向上しました。さらに2015年にはICOCAが導入され、利用者の利便性は更に向上しました。2021年には窓口業務が終了し、JR西日本交通サービスによる業務委託へと移行しています。

駅舎と設備

黒江駅は、相対式ホーム2面2線を有する地上駅です。分岐器や絶対信号機がないため、停留所として分類されます。開業当初から橋上駅舎を採用しており、雨天時にも快適に利用できる構造となっています。2番のりば（御坊方面）ホームの北側には智辯学園和歌山への専用口が設置されており、多くの生徒たちの利用を支えています。

駅は和歌山駅が管理し、JR西日本交通サービスが駅業務を受託しています。駅にはタッチパネル式自動券売機が1台設置されており、券売機の利用によるスムーズな乗車手続きを支援しています。

利用状況と周辺環境

2022年度の1日平均乗車人員は約2178人と、地域住民や近隣からの利用者が多い駅です。近年は、周辺地域の開発や、観光客の増加などにより、利用者数の更なる増加が期待されています。

駅周辺には、智辯学園和歌山小学校・中学校・高等学校を始め、海南室山郵便局、マツゲン内原店、そして歴史的にも重要な松坂王子跡などの施設があります。また、紀三井寺公園や紀三井寺運動公園陸上競技場、和歌山県営紀三井寺野球場といったレクリエーション施設も近隣に位置し、地域住民の生活を豊かに彩っています。さらに、きのくに信用金庫黒江駅前支店もあり、金融機関の利用も容易です。

アクセスと今後の展望

黒江駅は、海南駅から紀三井寺駅へと続く紀勢本線上に位置し、周辺地域へのアクセスを担っています。多くのバス路線も利用可能で、駅からの移動にも非常に便利です。

今後、黒江駅は、地域住民の生活基盤としての役割に加え、観光拠点としての役割も担うことが期待されています。駅周辺の環境整備や、更なる利便性向上に向けた取り組みが、地域全体の活性化に繋がると考えられます。黒江駅は、これからも地域社会に貢献し続ける、重要な交通拠点であり続けるでしょう。

隣の駅

※快速・普通列車(普通列車は阪和線内で直通快速または紀州路快速となる列車を含む)

参考文献

・JRおでかけネット

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