あきない世傳 金と銀

あきない世傳 金と銀



『あきない世傳 金と銀』は、髙田郁による時代小説のシリーズであり、江戸時代中期の大坂を舞台に、一人の女性が商いの世界で成長していく姿を描いた作品です。2016年から2022年にかけてハルキ文庫から全13巻が刊行され、2023年からは登場人物に焦点を当てた短編集も刊行されました。また、2023年にはNHK BS[[時代劇]]でテレビドラマ化もされ、多くのファンを魅了しています。

あらすじ



物語の主人公は、摂津国武庫郡津門村で私塾を開く学者の娘として生まれた幸(さち)。学問を愛する幸は、兄から様々な知識を教えられていましたが、兄と父が相次いで亡くなったことで、9歳にして大坂天満の呉服商「五鈴屋」に奉公に出ることになります。

五鈴屋では、女性は店に出ることを禁じられていましたが、幸は丁稚手習いに興味を持ち、三代目の三男・智蔵の取り計らいで番頭の治兵衛から商売の基本を学ぶ機会を得ます。そこで商いの面白さに目覚めた幸は、持ち前の聡明さと商才を発揮し、やがて14歳で四代目徳兵衛の後妻となり、「ご寮さん」として五鈴屋を切り盛りしていくことになります。

物語は、幸が様々な困難に立ち向かいながら、商人として成長していく姿を丁寧に描き出しています。彼女の商才だけでなく、人としての魅力や、周囲の人々との温かい触れ合いも、この作品の大きな魅力です。

シリーズ一覧



あきない世傳 金と銀 源流篇(2016年2月12日、ISBN 978-4-75843981-7)
あきない世傳 金と銀(二) 早瀬篇(2016年8月9日、ISBN 978-4-75844027-1)
あきない世傳 金と銀(三) 奔流篇(2017年2月14日、ISBN 978-4-75844068-4)
あきない世傳 金と銀(四) 貫流篇(2017年8月9日、ISBN 978-4-75844110-0)
あきない世傳 金と銀(五) 転流篇(2018年2月15日、ISBN 978-4-75844147-6)
あきない世傳 金と銀(六) 本流篇(2019年2月15日、ISBN 978-4-75844233-6)
あきない世傳 金と銀(七) 碧流篇(2019年8月8日、ISBN 978-4-75844284-8)
あきない世傳 金と銀(八) 瀑布篇(2020年2月15日、ISBN 978-4-75844322-7)
あきない世傳 金と銀(九) 淵泉篇(2020年9月15日、ISBN 978-4-75844361-6)
あきない世傳 金と銀(十) 合流篇(2021年2月15日、ISBN 978-4-75844392-0)
あきない世傳 金と銀(十一) 風待ち篇(2021年8月10日、ISBN 978-4-7584-4425-5)
あきない世傳 金と銀(十二) 出帆篇(2022年2月15日、ISBN 978-4-7584-4461-3)
あきない世傳 金と銀(十三) 大海篇(2022年8月18日、ISBN 978-4-7584-4506-1)
契り橋 あきない世傳 金と銀 特別巻(上)(2023年8月25日、ISBN 978-4-75844589-4)
幾世の鈴 あきない世傳 金と銀 特別巻(下)(2024年2月29日、ISBN 978-4-75844621-1)
あきない世傳 金と銀シリーズ全巻セット(2022年8月9日、ISBN 978-4-75844513-9)
あきない世傳 金と銀シリーズ 特別巻入り完結セット(2024年2月29日、ISBN 978-4-75844622-8)

主な登場人物



幸(さち): 物語の主人公。学者の娘として生まれ、9歳で五鈴屋に奉公に出る。商才に長け、後に四代目徳兵衛の後妻となる。
五鈴屋(いすずや): 大坂天満の呉服商。代々「徳兵衛」を名乗る当主が継ぐ。
富久(ふく): 二代目徳兵衛の妻で、三代目の子供たちを育てた。
四代目徳兵衛: 三代目徳兵衛の長男。名は豊作(ほうさく)。
惣次(そうじ): 三代目徳兵衛の次男。商才に富む。
智蔵(ともぞう): 三代目徳兵衛の三男。読書家で、商才はない。
治兵衛(じへえ): 五鈴屋の番頭。幸に商いの才を見出す。
鉄七(てつしち)/ 鉄助(てつすけ): 手代頭で、治兵衛の後を継いで番頭となる。

テレビドラマ



2023年12月からNHK BS[[時代劇]]として放送されたテレビドラマは、幸が智蔵と夫婦になるまでを描いています。小芝風花が幸役を演じ、時代劇ファンからも人気を集めています。また、2025年春にはシーズン2の放送も予定されています。

キャスト



幸(さち): 小芝風花 (幼少期:永瀬ゆずな)
徳兵衛(とくべえ): 渡辺大
惣次(そうじ): 加藤シゲアキ
智蔵(ともぞう): 松本怜生
富久(ふく): 高島礼子
治兵衛: 舘ひろし
鉄七 → 鉄助: 八嶋智人

スタッフ



原作: 髙田郁
脚本: 山本むつみ
音楽: 未知瑠
制作統括: 山本敏彦(NHKエンタープライズ)、柳川強(NHK)

関連商品



BS[[時代劇]]「あきない世傳(せいでん) 金と銀」完全ガイド(2024年1月31日、東京ニュース通信社
もっと知りたい! 江戸の暮らしと商い(2023年12月12日、宝島社

外部リンク



あきない世傳 金と銀シリーズ 角川春樹事務所
NHK BS[[時代劇]]「あきない世傳 金と銀」
* BS[[時代劇]]】あきない世傳 金と銀 - NHK放送史

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