いづろ高速バスセンター

いづろ高速バスセンターについて

いづろ高速バスセンターは、かつて鹿児島県鹿児島市大黒町に位置していたバスターミナルです。このバスターミナルは、いわさきバスネットワークによって管理され、鹿児島県内各地へ向かう長距離高速バスの重要な発着拠点として機能していました。

2009年3月31日をもって、いづろ高速バスセンターはその役割を終え、廃止されました。その後、高速バスの案内所機能は鹿児島本港高速船ターミナルへと移され、新たな場所でサービスが提供されることとなりました。

概要

いづろ高速バスセンターは、鹿児島市有数の繁華街である天文館の近くという、非常に便利な場所に位置していました。この立地条件から、長距離高速バスの利用者にとって非常にアクセスしやすいターミナルでした。ただし、一般の路線バスや、県内のみを運行する高速バスは、このバスターミナルではなく、天文館にある山形屋バスセンターや鹿児島中央駅前を発着していました。

当バスセンターは、いわさきバスネットワークによって管理されており、乗車券の発券所、トイレ、洗面所、待合室、コインロッカー、自動販売機といった基本的な設備に加え、コインシャワーも設置されていました。これにより、長距離移動の乗客は快適にバスを待つことができました。

廃止の背景

バスセンターが廃止された背景には、いくつかの理由がありました。まず、施設が手狭になり、増加する利用客に対応しきれなくなったことが挙げられます。また、近くに高速天文館バス停が設置されたことで、当バスセンターの必要性が薄れてきました。さらに、バス会社としては、乗船客に都市間での移動をもっと利用して欲しいという意向もありました。これらの要因が重なり、いづろ高速バスセンターは廃止されることとなりました。

鹿児島本港（高速船ターミナル）バス停へ移った路線

以下に、いづろ高速バスセンターから鹿児島本港（高速船ターミナル）バス停に移った主な路線をまとめます。

桜島号（福岡：西鉄天神BC・博多交通C）【いわさきバスネットワーク・南国交通・西日本鉄道（西鉄高速バス）・JR九州バス】
当バスターミナルを発着する路線の中で、いわさきバスネットワークが運行に携わっていた唯一の路線です。
トロピカル号 (大阪 - 鹿児島線)（大阪：あべの橋バスステーション（天王寺））【近鉄バス】
運行開始当初は鹿児島交通も運行に参加していました。
トロピカル号 (大分 - 鹿児島線)（大分：金池ターミナル）【大分バス】
運行開始当初は鹿児島交通も運行に参加していました。
トワイライト神戸号（兵庫・大阪：神戸三宮・阪神尼崎）【九州産交バス】
運行開始当初は鹿児島交通も運行に参加していました。現在は路線廃止。
きりしま号（熊本：熊本交通C）【九州産交バス】
2008年10月10日から2009年3月31日まで試験運行を行い、同年4月1日から鹿児島本港発着で本格的に再運行を開始しました。この際、いわさきバスネットワークと南国交通も運行に加わっています。

かつての発着路線

以下に、いづろ高速バスセンターがかつて発着していた主な路線をまとめます（いずれも乗り入れ終了時点での会社名）。

南洲号（京都：京都洛西）【京都交通（現京阪京都交通）・鹿児島交通・南国交通・林田バス（現いわさきバスネットワーク）】
1992年12月1日に廃止されました。
隼人号（北九州：砂津バスセンター）【西日本鉄道・鹿児島交通・南国交通・林田バス（現いわさきバスネットワーク）】
1992年12月1日に廃止されました。
錦江湾号（名古屋：名鉄バスセンター）【名古屋鉄道・鹿児島交通・南国交通・林田産業交通（現いわさきバスネットワーク）】
1996年12月1日に廃止されました。
はいびすかす号・きりしま号（熊本：熊本交通センター）【前者が南九州高速バス・後者が九州産業交通（現九州産交バス）】
2004年3月12日に廃止されました。
はまゆう号（宮崎：宮交シティ・宮崎駅）【宮崎交通・南九州高速バス】
2004年3月11日を以って乗り入れを終了し、「天文館」始発着に短縮されました（路線自体は2021年3月31日を以って運行休止）。

関連項目

いわさきバスネットワーク
鹿児島交通
* 南九州バスネットワーク

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