おなごりフェスティバル

おなごりフェスティバルは、秋田県能代市で1988年から2019年まで毎年9月に開催されていたイベントです。東北地方を中心に、各地の有名な祭りが一堂に会し、過ぎ去る夏の終わりを惜しみながら、祭りのパレードを繰り広げるというものでした。

イベントの概要

「おなごり」という名前には、夏祭りを楽しみながら、過ぎゆく夏を惜しむという意味が込められています。最盛期には12団体前後、約2,000人が出演し、25万人もの観客を動員しました。メインイベントは、夕方から畠町通りで行われる祭りのパレードで、東北各地の有名な祭りを一度に見ることができました。また、日中には能代市柳町通りが歩行者天国となり、地域の物産展や屋台、幼稚園のパレード、踊り、ライブなどのイベントも開催され、多くの人々で賑わいました。祭りの最後には、夜空を彩る花火が打ち上げられ、観客を魅了しました。

イベントの沿革

おなごりフェスティバルの前身は、1984年に能代市で開催された青年会議所東北大会の歓迎イベントとして行われた各地の夏祭りを集めたパレードでした。このパレードが好評だったことから、1987年に「カッセイ能代」というイベントが開催され、翌1988年から「おなごりフェスティバル」として正式にスタートしました。その後、2019年9月の第32回まで、毎年開催されてきましたが、資金難や人的負担の問題から、2020年を最後の開催とすることが決定されました。さらに、新型コロナウイルス感染症の流行により、2020年9月に予定されていた開催は中止となり、翌2021年への延期も行わないことが決定されたため、2019年の第32回が最後の開催となりました。2020年9月には、フェスティバルの主催団体であった能代地域活性化協議会が解散し、おなごりフェスティバルは、その歴史に幕を閉じました。

参加団体

おなごりフェスティバルには、毎年参加していた団体として、能代役七夕（能代第一中学校、能代第二中学校）、秋田竿燈まつり、青森ねぶた、盛岡さんさ踊り、浅草サンバカーニバル、東北方面音楽隊 (陸上自衛隊)、秋田おなごり音頭、花輪ばやしなどがありました。また、複数回参加した団体としては、山形花笠、弘前ねぷた、八森ブリコ祭り、新能代音頭、山本町じゅんさい音頭、秋田県警音楽隊、土崎神明社祭の曳山行事、むらやま徳内ばやし、八戸三社大祭、東京ディズニーリゾートスペシャルパレードなどがありました。その他にも、二本松提灯祭り、仙台青葉まつり、花みこし、横浜中華獅子舞、酒田祭、能代市民吹奏楽団、綴子大太鼓、本荘萬蒲カーニバル、横手送り盆踊り、阿波踊り、浅草三社祭、釜石虎舞、中仙町ドンパン音頭、大東文化大学マーチングバンド、西馬音内盆踊り、久喜の提灯祭り・天王様、仙台すずめ踊り、にいがた総おどりなど、数多くの団体が参加し、祭りを盛り上げました。

交通アクセス

おなごりフェスティバルへの交通アクセスは、能代南インターチェンジから国道7号線を大館方面へ約6km進み、101号線を八峰町方面へ約10分、または能代東インターチェンジから約20分です。能代駅からは徒歩1分とアクセスも良く、開催期間中は臨時列車も運行されていました。

おなごりフェスティバルは、能代市に活気をもたらし、多くの人々に愛された祭りでしたが、残念ながら2019年で幕を閉じました。しかし、その記憶は、能代の人々の心に深く刻まれ、語り継がれていくことでしょう。

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