なんぷう号

概要

「なんぷう号」は、熊本県熊本市と人吉市、宮崎県都城市と宮崎市を結ぶ高速バスです。1981年に1日4往復で運行を開始し、現在は1日14往復まで増便されています。このバスは、九州産交バスと宮崎交通の2社によって共同運行されており、両県間の移動手段として重要な役割を担っています。

運行会社

九州産交バス
担当営業所：高速営業所
宮崎交通
担当営業所：宮崎中央営業所

歴史

1981年10月: 熊本 - 人吉 - 宮崎間で高速特急「なんぷう号」が1日4往復で運行開始。当時の所要時間は4時間40分で、4列シートの専用車両が使用されていました。運行ルートは、熊本交通センターから宮交シティまででした。開設以前には、人吉 - 吉松間、人吉 - 小林間でそれぞれ普通バス、急行バスが運行されていましたが、なんぷう号の開設とともに廃止されました。
1982年11月: 1日6往復に増便。
1988年4月: 福岡 - 人吉 - 宮崎を結ぶ高速特急「フェニックス号」が1日3往復で運行開始。
1989年8月: 宮崎側の始発着地が宮交シティから宮崎駅前まで延伸。
1989年12月: 九州自動車道八代 - 人吉間が開通し、1日8往復に増便。3列シートの共通カラー車両が導入され、車内には水洗トイレや豪華なサービス（テレビ、ビデオ、ステレオ、おしぼり、飲み物）が提供されるようになりました。座席は指定制となり、八代地区の乗降場所は八代ICに変更されました。
1995年1月: 人吉ターミナルが閉鎖され、人吉産交が乗降場所となりました。
1995年7月: 九州道人吉 - えびの間が開通し、ノンストップ便が1日2往復運行開始。1日10往復に増便。ノンストップ便は3時間9分、各停便は3時間32分で運行。各停便は人吉産交に停車し、人吉南バス停が新設されました。
1999年12月: 熊本側の経路が熊本IC経由から益城IC経由に変更。1日12往復に増便。ノンストップ便は6往復。所要時間は、ノンストップ便が2時間54分、各停便が3時間24分。
2000年3月10日: 競合していたJR急行「えびの」が廃止。
2004年4月頃: 1日14往復に増便。ノンストップ便が小林ICに停車。
2006年4月頃: 人吉ICバス停が新設され、ノンストップ便、各停便ともに停車。各停便の人吉産交への乗り入れが廃止となり、全線高速道路経由となりました。ノンストップ便はえびのICにも停車するようになり、所要時間は、ノンストップ便が3時間4分、各停便が3時間14分。
2008年8月1日: ノンストップ便が『益城』に停車。各停便の1便が新八代駅前(東口)へ乗り入れ。
2009年9月1日: 各停便の新八代駅経由が4往復に増便。
2009年12月1日: 熊本側の発着地が熊本交通センターからJR熊本駅前まで延伸。
2010年12月1日: トワイライト神戸号の運行休止に伴い、なんぷう号とサンライズ号との間で乗継割引を実施。
2011年4月1日: ダイヤ改正により、ノンストップ便が1日10往復に増便、各停便が4往復に減便。ノンストップ便も新たに八代ICに停車。新八代駅経由を廃止。熊本側の発着場所を熊本駅から西部車庫まで延伸。
2011年10月1日: 宮崎駅の停車場所が、駅構内西口からKITEN（宮崎グリーンスフィア壱番館）の高速バスターミナルに移転。「デパート前」停留所から「カリーノ宮崎前」停留所に変更。
2013年7月1日: えびのパーキングエリアにて10分間の途中休憩を開始。
2014年4月1日: 小川バス停から「氷川高塚」バス停へ名称と位置を変更。
2015年10月1日: 熊本交通センターの乗降場所を変更。
2016年4月22日: 熊本地震の影響で運休していた運行を再開。九州道の一部区間通行止めのため、一般道迂回運行を実施。
2017年4月1日: ダイヤ改正により、各停便2往復をノンストップ便に変更。各停便は1日2往復の運行に。
2017年5月22日: 高速益城バス停での乗降扱いを再開。
2017年10月1日: ダイヤ改正により、一部停留所を廃止。宮原SAと霧島SAでの休憩に変更。
2018年9月30日: 車内ビデオサービスを終了。
2019年4月1日: 熊本駅前の宮崎行きの乗り場を変更。
2019年9月11日: 熊本市桜町一帯再開発ビル内バスターミナル乗り入れ開始に伴い、熊本交通センターから熊本桜町バスターミナルに名称を変更。
2020年3月21日: 新型コロナウイルスの影響で運休便が発生。
2021年4月1日: 熊本駅の宮崎行き乗り場を変更。宮崎交通便は全便4列シート車に変更。

運行経路・停車停留所

ノンストップ便（1日12往復）
西部車庫 - 熊本駅前 - 熊本桜町バスターミナル - 通町筋 - 味噌天神 - 水前寺公園前 - 熊本県庁前 - 自衛隊前 - 東町中央 - 益城インター口 - 益城IC - 高速益城 - 人吉IC - えびのIC - 小林IC - 都城北 - 宮崎IC - 宮交シティ - 宮崎駅

各停便（1日2往復）
西部車庫 - 熊本駅前 - 熊本桜町バスターミナル - 通町筋 - 味噌天神 - 水前寺公園前 - 熊本県庁前 - 自衛隊前 - 東町中央 - 益城インター口 - 益城IC - 高速益城 - 城南 - 宮原 - 人吉IC - えびのIC - 飯野 - 小林IC - 高崎東 - 都城北 - 高城 - 田野東 - 清武 - 宮崎IC - 宮交シティ - 宮崎駅

※全便座席指定制。SUNQパス利用可能。

使用車両・車内設備

九州産交バス:
日野・セレガ
三菱ふそう・エアロクイーン、エアロバス/エアロエース
ヒュンダイ・ユニバース
宮崎交通:
日野・セレガ
三菱ふそう・エアロエース

3列シート（九州産交）
4列シート（宮崎交通）
トイレ（宮交便はパウダールーム付き）
毛布（膝掛け）
座席コンセント
Wi-Fi（九州産交便の一部車両のみ）

車両の特徴

運行開始当初は4列シートの一般観光バスが使用されていましたが、1989年に3列シートの専用車両が導入されました。その後、車両の老朽化に伴い、共通カラーは廃止され、各社独自の塗装が施されています。2021年4月からは、宮崎交通の車両が4列シートに変更されました。また、九州産交バスでは、一部に夜行バスと同様の3列独立シート車が使用されることがあります。これは、福岡 - 宮崎間の「フェニックス号」との共通運用によるものです。

その他

以前は、午後にそれぞれの出発地側の運行会社が担当する泊まりダイヤが組まれていましたが、現在は午前中にそれぞれの出発地側、午後はその反対側という形で統一されています。多客時には、トイレなしの4列シート車や貸切車が続行便として使用されることがあります。

参考

九州産交バス・なんぷう号
宮崎交通高速バス公式サイト・なんぷう号

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