まんがイソップ物語 (映画)

まんがイソップ物語（1983年映画）

『まんがイソップ物語』は、1983年3月13日に公開された『東映まんがまつり』の一作として上映された、東映動画制作の劇場用アニメーション映画です。上映時間は61分。

概要

本作は、アイソーポス（イソップ）の『イソップ寓話』をアニメ化したもので、主人公の少年イソップが、花の精ピッチ、田舎ネズミのチューチュー、ロバのバーローといった個性的な仲間たちと出会い、動物たちが人間の言葉を話す不思議な世界を冒険する物語です。

物語の中には、『イソップ寓話』の中から選ばれた8つのエピソードが挿入されています。史実におけるアイソーポスは古代ギリシャの人物ですが、本作では中世ヨーロッパ風の片田舎に住む少年として描かれているのが特徴です。主人公イソップの声は、当時人気タレントだった高見知佳が担当しました。

映画公開の半年後、1983年10月からはテレビ東京系列で同名のテレビアニメ『まんがイソップ物語』が放送されましたが、こちらは日本アニメーションが制作したもので、映画版とは内容が全く異なります。

挿入されたイソップ寓話

映画には以下の8つの寓話が挿入されています。映画内で題名は明示されませんが、ドラマ編LPレコードのタイトルから判明しています。

1. オオカミがきた!
2. いなかのネズミと都会のネズミ
3. ウサギとカメ
4. ロバのしくじり
5. アリとキリギリス
6. ライオンの皮をかぶったロバ
7. 旅人とクマ
8. 北風と太陽

また、主題歌の歌詞は「ネズミの会議」をテーマにしています。

声の出演

イソップ（主人公）：高見知佳
ピッチ（花の精）：潘恵子
チューチュー（田舎ネズミ）：大竹宏
バーロー（ロバ）：滝口順平
イソップの母：松島みのり
村長：雨森雅司
長老アリ：高木均
若者アリ：塩沢兼人
母アリ：白石冬美
都会のネズミ：八代駿
ネコの主人：柴田秀勝
ウサギ：つかせのりこ
カメ：八奈見乗児
キリギリス：永井一郎
冬の神（北風）：銀河万丈
春の女神（太陽）/ 予告編ナレーター：増山江威子
オオカミの運送屋：矢田耕司
その他：寺田誠、沢木郁也、佐藤正治、坂井志満、飯塚はる美、塩屋浩三

声の出演は青二プロダクションが協力しています。

スタッフ

製作：今田智憲
企画：山口康男
原作：『イソップ寓話』
脚本：曽田博久
作画監督：香西隆男
美術：襟立智子
音楽：小森昭宏
演出：ひこねのりお

主題歌・挿入歌

主題歌：「いたずらの種まき」
作詞：武鹿悦子 / 作曲・編曲：小森昭宏 / 歌：牧伸二、小林さくら、こおろぎ'73、ザ・チャープス
挿入歌：「愛とぽこぽこ」
作詞：武鹿悦子 / 作曲・編曲：小森昭宏 / 歌：三輪勝恵、こおろぎ'73

主題歌と挿入歌を収録したEPレコード、オリジナルの声優陣によるドラマを収録したLP『まんがイソップ物語 ドラマ編』が日本コロムビアから発売されました。

同時上映作品

Dr.スランプ アラレちゃん ほよよ!世界一周大レース
バッテンロボ丸
科学戦隊ダイナマン

関連番組

春休み・夏休みマンガ祭り（テレビ朝日）：公開前に本作を紹介
* 新春アニメ劇場（フジテレビ）：1986年に本作を放送

本作は長らく映像ソフト化されておらず、ドラマ編LPレコードが貴重な収録ソフトとなっています。

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