アフリカ民主連合

アフリカ民主連合（フランス語: Rassemblement Démocratique Africain、略称: RDA）は、かつてフランス領西アフリカおよびフランス領赤道アフリカを基盤として活動した政党です。この地域において圧倒的な勢力を誇りました。

結党の背景

1946年、フランス第四共和政が成立し、アフリカ植民地にもフランス本国の議会での議席が与えられるようになりました。これを受けて、アフリカ植民地の地位向上を目指すアフリカ人議員たちが結集し、1946年10月にフランス領スーダンの首都バマコでアフリカ民主連合が結党されました。初代総裁には、コートジボワールのフェリックス・ウフェ＝ボワニが就任しました。

アフリカ民主連合は、コートジボワールやオートボルタなどの各植民地の民族主義政党を支部とし、参加各党の連合としてフランス本国議会に代表を送り込むという形態をとっていました。

参加政党

アフリカ民主連合には、以下のような政党が参加していました。

コートジボワール民主党（党首: ウフェ・ボワニ）
ギニア民主党（セク・トゥーレ）
スーダン同盟（モディボ・ケイタ）
ガボン民主ブロック（レオン・ムバ）
チャド進歩党
カメルーン人民同盟
コンゴ進歩党
セネガル民主同盟
ニジェール進歩党
ヴォルタ民主同盟（モーリス・ヤメオゴ）

フランス共産党との関係と路線の変更

結党当初、アフリカ民主連合はフランス共産党と密接な関係を持っていました。そのため、フランス社会党に近いセネガルのレオポール・セダール・サンゴールらは参加を控えるほどでした。しかし、アフリカ植民地各地で植民地当局との衝突が多発するようになると、1950年10月にアフリカ民主連合はフランス共産党と絶縁し、民主社会主義抗戦同盟など保守勢力と連携するようになりました。この路線の変更によって、参加各党の足並みは乱れ、1955年7月にはカメルーン人民同盟、ギニア民主党、セネガル民主同盟、ニジェール進歩党が党から除名される事態となりました。

フランス共同体内の自治共和国へ

1958年にフランス第五共和政が成立すると、各植民地はフランス共同体内において自治共和国となることが認められました。しかし、この動きに対して各党で対応の違いが見られ、完全独立を求めたギニア民主党のセク・トゥーレは国民投票で独立を達成しました。

分裂と解党

1960年、フランス共同体内において完全に独立することを可能とする法案がフランス議会を通過すると、参加各党は各植民地の分離独立を志向するウフェ・ボワニやモーリス・ヤメオゴらの派閥と、各植民地が連邦を結成して独立することを目指すモディボ・ケイタらの派閥に分裂しました。結局、セネガルとフランス領スーダンのマリ連邦を除き、各植民地は分離して独立することとなりました。

1960年、フランス領西アフリカおよびフランス領赤道アフリカの植民地がすべて独立するに至り、アフリカ民主連合は自然解党しました。

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