アラスカ (大型巡洋艦)

USSアラスカ(CB-1)とは

USSアラスカ(CB-1)は、アメリカ海軍が建造したアラスカ級大型巡洋艦のネームシップです。その艦名は、当時準州であったアメリカ合衆国49番目の州、アラスカに由来します。

艦歴

1941年12月17日にニュージャージー州カムデンのニューヨーク造船所で起工され、1943年8月15日に進水、1944年6月17日に就役しました。就役後は、カリブ海での調整訓練を経て、太平洋戦線に投入されました。

太平洋戦線

1945年1月、アラスカは真珠湾に到着し、訓練後、第58.5任務群に配属され西太平洋へ出撃します。同任務群は空母サラトガや戦艦アーカンソーなどの歴戦艦と、アラスカや空母ベニントン、ランドルフなどの新鋭艦から構成されていました。2月には、高速空母任務部隊である第58任務部隊に合流し、日本本土への攻撃に参加します。

東京への夜間空襲を行う空母サラトガ、エンタープライズの護衛任務に就き、その後ウルシー環礁に帰投し定期検査を受けました。

沖縄戦においては、第58.4任務群の一艦として、空母ヨークタウン、イントレピッドなどの護衛にあたりました。1945年3月18日には九州沖航空戦に参加し、宇佐、大分、佐伯の航空基地を攻撃。同日、アラスカは初の実戦を経験し、日本軍機を撃墜しました。

フランクリンの護衛

1945年3月19日、空母フランクリンが日本軍の攻撃により大破した際、アラスカは救援任務に就きました。第58.2.9任務群の旗艦として、僚艦と共にフランクリンを護衛し、グアムへの撤退を支援しました。撤退中には、日本軍機の攻撃を受けましたが、アラスカは対空砲火で応戦し、フランクリンへの被害を最小限に食い止めました。

沖縄

1945年3月27日には、南大東島に対する攻撃に参加。主砲と5インチ砲による砲撃を行い、同島の南北から攻撃しました。4月1日には沖縄に上陸した部隊を阻止すべく出撃した戦艦大和以下の第二艦隊を、マーク・ミッチャーの航空攻撃の前に一蹴しました。

4月11日から12日の夜にかけて、アラスカは日本機を撃墜する手助けをしました。4月16日には彗星か零戦、それに新たに出現した3機の敵機の撃墜を支援したと主張しました。4月21日夜から22日にかけては、任務群に接近する日本機を対空砲火で追い払い、29日夜から30日にかけても日本機の集団を2度にわたって追い払いました。

最後の作戦

1945年5月14日、アラスカはウルシーに帰投し、休養と補給の後、第3艦隊第38.4任務群に加わりました。6月9日にはグアムとともに沖大東島を艦砲射撃し、レーダー基地を破壊しました。その後、レイテ島での休養を経て、7月13日に第95任務部隊の一員として出撃。東シナ海での作戦に参加し、日本の残存艦艇の掃討を行いました。しかし、目ぼしい戦果を挙げることはありませんでした。

1945年8月15日、日本は降伏し、アラスカは歓喜に包まれました。アラスカの日誌には「我々は1月に初めて戦闘地域に出発したときに誰もが予想したより、はるかに早く帰ることができたのを知った」と記述されました。

アラスカは戦争を通じて大きな損傷を受けることはありませんでしたが、運動性能は良くなかったようです。

戦後

終戦後、アラスカは第7艦隊の占領部隊として黄海および渤海に向かい、仁川に到着しました。仁川の占領部隊上陸を支援した後、青島に移動し、海兵隊の上陸を支援しました。その後、マジック・カーペット作戦に参加し、帰還兵を輸送した後、アメリカに帰国しました。

1946年8月13日に不活性化の上、ベイヨンで予備役として保管され、1947年2月17日に退役。その後、現役復帰することなく1960年に除籍され、スクラップとして売却されました。

アラスカは第二次世界大戦の戦功により、3つの従軍星章を受章しました。

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