イドラ級フリゲート

イドラ級フリゲート

イドラ級フリゲート（ギリシャ語: φρεγάτες τύπου Ύδρα、英: Hydra class frigate）は、ギリシャ海軍で運用される重要な艦船であり、MEKO 200型[[フリゲート]]シリーズに属します。この艦級は、ギリシャ海軍の象徴とも言える存在です。特にMEKO 200IN型およびMEKO 200HN級フリゲートとして知られ、同海軍の近代化を支える重要な役割を担っています。

来歴

ギリシャ海軍は、1980年代初頭にエリ級フリゲートを導入し、艦隊の近代化を進めました。しかし、これらの艦はオランダで建造されたものであり、第二次世界大戦後に供与された中古艦も多数存在していました。このため、艦隊の早急な更新が求められ、1980年代中盤より国内でフリゲートを建造する計画が進められました。初期のうちは、イギリスのリアンダー級やイタリアのルポ級が候補とされましたが、1988年4月にはドイツのブローム・ウント・フォス（B+V）社によるMEKO 200型が選ばれ、1989年2月に正式な発注が行われました。

設計

イドラ級フリゲートは、MEKO 200型のアップデート版であるMEKO 200 Mk.3型という設計を基にしています。この設計では、各種の配管や配線が見直され、シースキマーに対する耐堪性が向上しています。ポルトガル海軍のヴァスコ・ダ・ガマ級フリゲートと共通の特徴を持つこの艦級ですが、彼らの艦艇がヘリコプターを2機搭載する一方で、イドラ級は1機の搭載に留まっています。また、2007年の改修により、搭載する垂直発射装置（VLS）がMk.48 Mod.2からMod.5に換装され、ESSM（Evolved SeaSparrow Missile）を運用する能力が追加されました。

配備

イドラ級フリゲートの1番艦の建造は1990年12月から始まり、最初の艦はドイツで建造され、その後の艦はギリシャのヘレニック造船所で建造されました。この艦級の建造資金の一部は、対外有償軍事援助として提供されました。当初は6隻の建造が計画されていましたが、オランダ海軍から退役したコルテノール級フリゲート8隻を導入することが決まり、最終的には4隻に減少しました。

登場作品

イドラ級フリゲートは、テレビドラマ『ザ・ラストシップ』のシーズン4において、敵艦として扱われています。この作品では、ギリシャ海軍所属の架空艦「トリトン」「プロテウス」「ネレウス」「デメテル」が登場し、主人公たちが乗る架空のアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦である「ネイサン・ジェームズ」と戦うシーンが描かれています。

イドラ級フリゲートは、ギリシャ海軍の現代的な艦艇の象徴であり、国の防衛力を支える重要な存在です。その設計の先進性や艦隊の近代化に寄与する役割は、今後もギリシャ海軍において重要であり続けるでしょう。

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