ウィリー・フレーザー

ウィリアム・パトリック・フレーザーの野球人生

ウィリアム・パトリック・フレーザー（William Patrick Fraser）は、1964年5月26日、アメリカ・ニューヨークで生まれました。右投右打の投手として、その野球人生をスタートさせました。

アメリカでのキャリア

1985年のMLBドラフトでカリフォルニア・エンゼルスから1巡目指名を受け、プロの道へ進みます。1986年9月10日にメジャーデビューを果たし、1987年から1988年にかけては2年連続で二桁勝利を記録するなど、その才能を開花させました。その後、トロント・ブルージェイズ、セントルイス・カージナルスとチームを移籍。1994年にはフロリダ・マーリンズでメジャー復帰を果たしましたが、MLBでの先発機会は減少し、新天地を求めることになります。

1995年春にはNPBのヤクルト入団テストを受けるも不合格。その後モントリオール・エクスポズでプレーしました。

オリックス・ブルーウェーブでの活躍

1996年、オリックス・ブルーウェーブは、投手陣の補強としてフレーザーにオファーを出し、契約金と年俸合わせて6,000万円（推定）で契約。入団当初は制球に苦しむ場面もありましたが、日本の野球に順応するにつれて本来の力を発揮しました。

初先発となった1996年5月3日の対ダイエー戦では、7四球と8盗塁を許すなど苦しい内容ながらも勝利[[投手]]となりました。中西太コーチの助言によって投球フォームを改良した後は安定感が増し、5月15日の対近鉄戦では1盗塁に抑え勝利。その後も勝ち星を重ね、9月には月間MVPも獲得。チームの優勝に大きく貢献しました。日本シリーズでは第2戦に先発し、7回無失点の好投で勝利[[投手]]となっています。

1997年は開幕投手を務めるなど、チームからの期待も大きかったものの、不調で二軍落ちを経験。しかし後半戦には復調し、2年連続で二桁勝利を達成しました。1998年はオープン戦で好調でしたが、登板機会に恵まれず、シーズン途中でリリーフに転向。同年シーズン終了後、チームを退団しました。

プレースタイルと人物

フレーザーの投球フォームは、ワインドアップから大きくクロスステップする独特なものでした。最速140km/h台前半のストレートに加え、チェンジアップやカーブ、スライダー、フォークボールなど多彩な球種を操り、緩急をつけた投球が持ち味でした。

オリックス時代は、常に中嶋聡とバッテリーを組み、テンポ良くストライク先行の投球スタイルで、日本の野球に慣れるにつれて制球力も向上しました。また、強面な外見とは裏腹に、繊細な一面も持ち合わせており、試合前にはブルペンで読書にふける姿も見られました。ミステリー小説を愛読し、地下鉄で球場に通っていたというエピソードも残っています。

1998年7月5日の対近鉄戦では、敗戦処理で登板した際に、相手打者のセーフティーバントに激怒し報復死球を与え、乱闘騒ぎを起こしたこともありました。

現在

現在はロサンゼルス・ドジャースのスカウトとして、野球界に貢献しています。

詳細情報

年度別投手成績: (省略)
表彰:
月間MVP：1回（1996年9月）
記録:
初登板：1996年4月28日、対近鉄バファローズ戦
初先発・初勝利：1996年5月3日、対福岡ダイエーホークス戦
初完投・初完封：1996年8月17日、対福岡ダイエーホークス戦
背番号:
46 (1986年)
52 (1986年)
27 (1987年 - 1991年途中)
46 (1991年途中 - 同年終了)
44 (1994年)
49 (1995年)
19 (1996年 - 1998年)

関連項目

ニューヨーク州出身の人物一覧
* オリックス・バファローズの選手一覧

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