ウェイポイント

ウェイポイント（waypoint）について

ウェイポイントとは、経路上で指定された地点の情報のことを指し、通常は緯度と経度の組み合わせで表現されます。場合によっては高度情報も付加されることがあります。特に航空分野では、航空機のナビゲーションに際して重要な役割を果たしています。

概要

ウェイポイントは、航空路上の特定の位置を示すために使用され、特定の名称が付与されます。さらに広い意味では、カーナビゲーションシステムにおいて利用者が登録する自宅や目的地もウェイポイントとして考えられます。近年では、GPSやその他のGNSS（全球測位衛星システム）の普及に伴い、ウェイポイントに関連する用語の適用範囲が拡大しています。

航空におけるウェイポイントの利用

有視界飛行方式においては、飛行空域に大きな制約はなく、パイロットは自由にウェイポイントを設定できます。ただし、飛行計画を通報しなければならず、その際、ウェイポイントを含む航空路の経由地を記載する必要があります。特に空港によっては、目視位置通報点（Visual Reporting Point）での位置通報が求められ、これらの情報は航空路誌で確認できます。

計器飛行方式に関しては、ウェイポイントの名称や位置（座標）が公示されており、INS（慣性航法装置）やGPSの導入以降、ウェイポイントは緯度経度の座標で指定されるようになりました。現在、座標は主にWGS84が用いられ、秒単位で表記されることが一般的です。ただし、一部の国では異なる測地系が使われることもあります。

日本におけるウェイポイント

日本国内には、1000か所以上のウェイポイントが設けられています。これらは国土交通省航空局が関係機関と協議の上で設定しており、多くは地名や名産品など、地域に由来する名称が付けられています。国内のウェイポイントは、AIS JPANのウェブサイトで一覧として公開されています。

2021年には、NHKの「チコちゃんに叱られる！」で、ユニークな名称のウェイポイントが紹介されました。それらの例には、九州・中国地方の「GOMAR（ゴマ）」、和歌山の「MIKAN（みかん）」、北海道の「YOSAN（大泉洋）」や「KONBU（昆布）」などがあります。さらに、関西地方では「TIGER（阪神タイガース）」といったスポーツ関連のウェイポイント、福岡では「KIRIN（キリンビール）」なども存在します。

まとめ

このように、ウェイポイントは航空航法やカーナビゲーションの基本として広く使われており、点在する各地点は特定の名称によって容易に識別可能です。特に日本のウェイポイントは、地域文化や特色を反映した名前が多く、その存在自体が地域の名物や風土を表すものとなっています。

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