エア・ジャマイカ

エア・ジャマイカについて

エア・ジャマイカは、ジャマイカを代表する航空会社であり、同国のフラッグ・キャリアとしての役割を担っています。キングストンとモンテゴ・ベイをハブ空港とし、南北アメリカの主要都市への路線を展開しています。特に、ジャマイカ発着の貨物便においては、70%という圧倒的なシェアを誇り、カリブ海地域における航空輸送の重要な担い手となっています。また、設立以来、航空事故で死亡者を出したことがないという点も特筆すべき特徴です。

歴史

1968年、ジャマイカ政府によって設立されたエア・ジャマイカは、1969年にキングストン、モンテゴ・ベイとニューヨーク、マイアミを結ぶ路線を開設し、その歴史をスタートさせました。設立当初、ジャマイカ政府が株式の大半を保有する一方で、運航技術や経営戦略のノウハウを提供したエア・カナダも一部の株式を取得していました。

1970年代に入ると、エア・ジャマイカは急速な成長を遂げ、トロント、モントリオール、サンファン、フィラデルフィアなど、北米大陸の主要都市やカリブ海諸国へと路線網を拡大しました。1974年からは、ダグラス DC-8を導入し、ヨーロッパへの長距離路線にも進出を果たしました。

1970年代後半から1980年代にかけては、拡大ペースこそ鈍化したものの、ボルティモアやアトランタへの新規就航、ダグラスDC-8からダグラスDC-9やボーイング727への機材更新など、安定的な成長を続けました。

1990年代には、英国航空が運航していたキングストンとナッソーを結ぶ路線を買収しました。さらに、デルタ航空とのコードシェア契約を締結したことで、フランクフルト、ロンドン、マンチェスター、サントドミンゴ、フォートローダーデール、そして後のロサンゼルス就航の足掛かりとなるフェニックスへの進出に成功しました。

1994年、ジャマイカ政府はエア・ジャマイカの民営化を発表し、株式の一部を売却しました。この際、従業員にも一部の株式が払い下げられました。民営化後は、ボーイングとマクドネル・ダグラス製からエアバス製の機材へと切り替えが進められ、マイレージサービスの導入や機内誌の発行、セントルシアへの運航基地の開設など、事業の多角化も進められました。

2004年12月には、経営状況の悪化から再び国営化されました。しかし、現在では再度民営化を目指しており、スペインやイギリス、アメリカの共同事業体との交渉が行われています。また、中国国際航空の親会社であるChina National Aviation Holding Company、ラン航空、ヴァージン・グループ、イベリア航空、エミレーツ航空の親会社であるThe Emirates Groupなど、多くの企業が関心を示していると伝えられています。

就航都市

エア・ジャマイカは以下の都市に就航しています。

北米大陸
カナダ:
トロント（自社運航/エア・カナダとのコードシェア）
アメリカ合衆国:
ニューヨーク
フィラデルフィア
フォートローダーデール
カリブ海
ジャマイカ:
キングストン
モンテゴ・ベイ
バハマ:
ナッソー

また、ヴァージン・アトランティック航空とのコードシェアにより、ロンドンへの路線も利用可能です。

保有機材

エア・ジャマイカは以下の機材を保有しています。

ボーイング737-800 4機（1機発注中）
ボーイング757-200 1機
ボーイング787-8 1機発注中

外部リンク

* エア・ジャマイカHP

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