エティエンヌ＝シャルル・ド・ロメニー・ド・ブリエンヌ

エティエンヌ・シャルル・ド・ロメニー・ド・ブリエンヌについて

エティエンヌ・シャルル・ド・ロメニー・ド・ブリエンヌ（1727年10月9日 - 1794年2月16日）は、フランスの政治家であり、宰相として知られる人物です。彼はリムーザンにある名家、ロメニー家の出身で、パリに生まれました。優秀な学業を経て神学の道に進み、1751年には神学博士の学位を取得します。翌年にはルーアン副司教に任命され、その後も様々な宗教的役職を務めました。

1770年にはアカデミー・フランセーズに選出され、ヴォルテールやジャック・テュルゴーなどの著名な文化人と友人関係を築くなど、教会と文化の面でも活動を広げました。しかし彼は聖職者としてのキャリアだけでなく、政治や社会問題にも強い関心を抱いていました。特に、当時の財政政策については重視しており、テュルゴーにいくつかの覚書を送ることもありました。

1787年には名士会で議長を務め、シャルル・アレクサンドル・ド・カロンヌの財政政策には反対の立場を示しました。同年5月1日、財政国務会議議長に就任した後は、国内の生産物取引の自由化や地方議会の設立、賦役の廃止などを推進しました。しかし、印紙税や新たな土地税の法令が高等法院に受け入れられず苦境に立たされます。

この状況を打破するために、ブリエンヌは国王ルイ16世を説得し、リ・ド・ジュスティスを開かせます。また、高等法院の評定員をトロワに追放するなど、果敢に行動しましたが、法令登録の試みは再び阻止されます。ブリエンヌは依然として高いポジションにありましたが、三部会を開く条件が提示されると、遂には支持を失い、1788年8月29日に辞任を余儀なくされました。

その後、1788年12月に枢機卿に任命され、イタリアへと渡りますが、フランス革命の勃発を受けて帰国することになりました。1790年には聖職者民事基本法が制定され、教皇ピウス6世から批判を受けつつも、この法に宣誓しました。しかし、1791年には枢機卿の地位を罷免されることになります。

その後、1793年には反革命の容疑で arrestされ、1794年には獄中での死を迎えました。死因については卒中発作や服毒自殺ともいわれています。ブリエンヌの生涯は、政治、宗教、社会の交差点において非常に複雑なものだったといえるでしょう。

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