エンブラエル EMB 120

エンブラエル EMB 120 ブラジリア

エンブラエル EMB 120は、ブラジルの航空機メーカー、エンブラエルが開発した双発ターボプロップ旅客機です。ブラジルの国営航空機メーカーであるエンブラエルが、成功を収めたEMB-110に続いて開発した、30席クラスのコミューター路線用航空機です。

開発と特徴

エンブラエルのプロペラ機には、ブラジルの首都名にちなんだ愛称が付けられる慣例があり、EMB-120は「ブラジリア」の愛称で親しまれています。このクラスの航空機は競争が激しい市場でしたが、EMB-120は1983年の初飛行以来、北米、南米、ヨーロッパを中心に、世界中の航空会社、政府機関、軍などで幅広く採用されました。その優れた胴体構造は、後続のリージョナルジェット機であるERJ-145にも引き継がれています。

機体の設計は、低翼配置の直線翼とT字尾翼を特徴としています。機体材料には金属が多く用いられており、複合材料は一部に限られています。初期生産型では、プラット・アンド・ホイットニー（P&W）製の1,500軸馬力のエンジンが搭載されていましたが、改良を経て、後期型では1,800軸馬力のエンジンが搭載されています。

主なユーザー

EMB-120は、以下の航空会社などで運用されてきました。

スカイウエスト航空
デルタ航空（デルタコネクション）
グレイトレイクス航空
シルバー・エアウェイズ（全機退役済み）
アトランティック・サウスイースト航空
コムエアー
アタラント・ソユーズ航空
モルドバ航空

関連事項

EMB-120は、いくつかの航空事故にも関わっています。以下は主な事故の一覧です。

アトランティック・サウスイースト航空529便不時着事故
アトランティック・サウスイースト航空2311便墜落事故
アトランティック・サウスイースト航空2254便空中衝突事故
コンチネンタル・エクスプレス2574便墜落事故
* コムエアー3272便墜落事故

まとめ

エンブラエルEMB120は、その信頼性と経済性から、世界中の地域航空路線で長年にわたり活躍しました。その設計は、後の航空機にも影響を与えるなど、航空史において重要な役割を果たした機体と言えるでしょう。

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