オルデンブルク

オルデンブルク（Oldenburg (Oldb)）は、ドイツ北西部のニーダーザクセン州に位置する都市で、人口は約16万人。州内ではハノーファー、ブラウンシュヴァイク、オスナブリュックに次ぐ4番目の規模を誇ります。シュレースヴィヒ＝ホルシュタイン州にも同名の町があるため、区別するため「(Oldb)」が付けられることが多いです。

地理

オルデンブルクはオルデンブルク郡の中心に位置し、ヴェーザー川の支流であるフンテ川とキュステン運河の合流点にあります。北海沿岸からは約90km内陸に位置しています。近隣都市としては、南に約100kmのオスナブリュック、東に約45kmのブレーメン、北に約50kmのヴィルヘルムスハーフェンなどがあります。オランダとの国境にも近く、フローニンゲンまでは約110kmの距離です。

歴史

中世にはオルデンブルク伯領の中心都市として栄え、15世紀にはオルデンブルク伯クリスチャンがデンマーク王クリスチャン1世として即位し、オルデンブルク朝が成立しました。後にオルデンブルク家の支流であるホルシュタイン＝ゴットルプ家の下で伯領から公国へと発展。ナポレオンによる占領後、ウィーン体制下でオルデンブルク大公国が成立し、オルデンブルクはその中心となりました。第一次世界大戦後にはオルデンブルク自由州となり、第二次世界大戦後はイギリスの占領を経て現在に至ります。

文化と見所

オルデンブルク城

かつてのオルデンブルクの領主や君主の居城で、1667年まではオルデンブルク伯、1785年からはオルデンブルク公家、1815年からはオルデンブルク大公家の住まいでした。歴史的な建築物として見学することができます。

劇場

ニーダーザクセン州で最も古いオルデンブルク国立劇場では、現在もオペラ、オペレッタ、ミュージカル、バレエなどが上演されています。

博物館・美術館

2000年に開館したホルスト・ヤンセン美術館では、地元出身の画家ホルスト・ヤンセンの作品を約1800点所蔵。また、ニーダーザクセン州立美術館などもあります。

イベント

毎年夏には3週間にわたるサマーフェスティバル「Oldenburger Kultursommer」が開催され、ジャズコンサートやストリートパフォーマンスなどの様々なイベントが市内各所で行われます。また、1994年からは自主制作映画を対象としたオルデンブルク国際映画祭が毎年開催されています。

ナイトライフ

ヴァル通り（Wallstraße）周辺は、バー、クラブ、カフェなどが集まるナイトライフの中心地として賑わっています。

名物料理

地元料理として知られるのは、細かく砕いた穀物と香草を使ったソーセージ「ピンケル」で、茹でたケールや炒めたジャガイモと一緒に食されます。

その他の観光スポット

オルデンブルク旧市庁舎、ランベルティ教会、市壁火薬塔跡、旧オルデンブルク州議会など、歴史的な建造物が点在しています。

教育・研究機関

カール・フォン・オシエツキー大学オルデンブルク、ヴィルヘルムスハーフェン・オルデンブルク・エルスフレート専門大学、フェヒタ・ディープホルツ・オルデンブルク経済工科大学などがあります。

メディア

1946年創刊の日刊紙『ノルトヴェスト新聞』が発行されています。

スポーツ

バスケットボール・ブンデスリーガ1部所属の「EWEバスケッツ・オルデンブルク」が本拠地としています。

交通

鉄道：オルデンブルク中央駅はドイツ鉄道の近郊列車だけでなく、ICE、インターシティなどの特急列車も停車します。私鉄のノルトヴェストバーンも乗り入れています。郊外にはオルデンブルク・ヴェヒロイ駅もあります。

道路交通：連邦アウトバーンのA28号線、A29号線、A293号線が市内を囲むように走っています。

路線バス：オルデンブルク中央駅のバスステーションから路線バスが運行しています。

水上交通：オルデンブルク港から小型船での航行が可能です。

オルデンブルク出身の著名人

クリスチャン1世：デンマーク王、オルデンブルク朝の始祖
アマーリエ・フォン・オルデンブルク：ギリシャ王妃
ヨハン・フリードリヒ・ヘルバルト：教育学者
ペーター2世：オルデンブルク大公
フリードリヒ・アウグスト：オルデンブルク大公
ルドルフ・レーマン：技師、京都薬科大学創設に関与
カール・ヤスパース：哲学者
ヴァルター・ベーアマン：地理学者
ホルスト・ヤンセン：画家
ウルリケ・マインホフ：ドイツ赤軍創設者
ディーター・ボーレン：音楽プロデューサー
ハンス＝イェルク・ブット：サッカー選手
アルフォンス・デーケン：イエズス会司祭

姉妹都市

ホイェ＝タストルップ (デンマーク)
ショレ (フランス)
フローニンゲン (オランダ)
マハチカラ (ロシア)
リューゲン郡 (ドイツ)
マテ・アシェル (イスラエル)
キングストン・アポン・テムズ (イギリス)