クンジュラブ峠

クンジュラブパキスタンと中国を結ぶ高地の要衝



クンジュラブは、カラコルム山脈を越える標高4880メートルであり、パキスタンギルギット・バルティスタン州と中国の新疆ウイグル自治区の境界に位置しています。このは、その地理的な重要性と、世界最高所を通る舗装道路として知られています。

語源



クンジュラブという名前は、ワハン語に由来し、「クン」は血、「ジュラブ」は湧水や降水によって形成される小川を意味します。

道路



クンジュラブは、国境を越える舗装道路としては世界で最も高い場所に位置し、カラコルム・ハイウェイの最高地点でもあります。このを通る道路は1982年に完成しました。それ以前は、ミンタカ[[峠]]やキリク[[峠]]などの未舗装の道路がカラコラム山脈を越える主要なルートとして利用されていました。カラコラム・ハイウェイをクンジュラブ経由にすることは1966年に決定されました。中国側は、ミンタカ[[峠]]が空襲の影響を受けやすいという理由から、クンジュラブを代替ルートとして強く推奨しました。

パキスタン側のは、Dihの国立公園のステーションとチェックポイントから42km、スストの税関・入国管理局から75km、ギルギットから270km、イスラマバードから870kmの場所に位置しています。一方、中国側では、このG314国道の南西端であり、タシュクルガン鎮から130km、カシュガル市から420km、ウルムチから1,890kmの場所にあります。中国側の国境検問所(紅其拉甫口岸)は、から3.5km離れたところに設置されています。

冬季にはが雪に覆われることが多いため、11月30日から翌年の5月1日までは大型車両が、12月30日から翌年4月1日までは全ての車両が通行止めとなります。

2006年6月1日からは、ギルギットとカシュガルを結ぶ国境を越える毎日のバスの便が開始されました。また、パキスタンでは自動車が左側通行、中国では右側通行であるため、クンジュラブの国境地点で通行する車線が切り替わるという特徴があります。

鉄道



2007年には、このを経由してパキスタンと中国を結ぶ鉄道建設のための調査が開始されました。2009年11月には、ハヴェリアンとカシュガル市を結び、パキスタン領内で750km、中国領内で350kmとなる計画で実現可能性調査が開始されました。しかし、その後進展はなく、このプロジェクトは現在の中国・パキスタン経済回廊(CPEC)計画には含まれていません。

関連項目



中国=パキスタン国境
ススト
クンジュラブ自然公園
カラコルム・ハイウェイ
ギルギット・バルティスタン州
ナトゥ・ラ
アブラ・デル・アカイ

ギャラリー



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脚注



(脚注の内容がないため、この項目は省略します)

参考文献



Curzon, George Nathaniel. 1896. The Pamirs and the Source of the Oxus. Royal Geographical Society, London. Reprint: Elibron Classics Series, Adamant Media Corporation. 2005. ISBN 1-4021-5983-8, 1-4021-3090-2.
King, John 1989. Karakoram Highway : the high road to China*. Hawthorn, Victoria, Lonely Planet Publications. ISBN 0-86442-065-X

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