グラント・ロング

グラント・ロング：屈強なディフェンダーとしてNBAで15シーズン活躍

グラント・ロング（Grant Long, 1966年3月12日 - ）は、アメリカ合衆国ミシガン州ウェイン出身の元プロバスケットボール選手です。ポジションはパワーフォワードで、NBAで15シーズンにわたり活躍し、1000試合以上に出場しました。

NBA以前

少年時代は、同じミシガン州を拠点とするミシガン州立大学で活躍したマジック・ジョンソンに憧れて育ちました。大学は東ミシガン大学に進学し、往年の名選手ジョージ・ガービン以来となる活躍を見せました。3年次には平均14.9得点、9リバウンドを記録。4年次には23得点、10.4リバウンドをマークし、カンファレンストーナメントのMVPに選出され、チームをNCAAトーナメントに導きました。

NBAキャリア

1988年のNBAドラフトで、2巡目8位（全体33位）でエクスパンションチームのマイアミ・ヒートから指名を受け、NBA入りを果たしました。ルーキーシーズンの1988-89シーズンには、全82試合に出場し、平均11.9得点、6.7リバウンドを記録しました。しかし、チームは15勝67敗と大きく負け越しました。ヒート時代の1991年12月17日のクリーブランド・キャバリアーズ戦では、チームは80-148とNBA史上でもワーストクラスとなる68点差で大敗を喫しました。

1994年11月、シーズン開幕直後にスティーブ・スミスとのトレードでアトランタ・ホークスに移籍し、名将レニー・ウィルケンズの下でプレーすることになりました。ホークスでは79試合に出場し、11.7得点、7.5リバウンドを記録。チームはプレーオフに進出しましたが、1回戦でインディアナ・ペイサーズに敗れました。1995-96シーズンには、全82試合に出場し、平均13.1得点、9.6リバウンドとキャリアハイに近い成績を残しました。チームはプレーオフ2回戦まで進出しましたが、オーランド・マジックに敗れました。シーズン終了後、サラリーキャップ調整のため、グラント・ロングは、スティーブ・スミス、ディケンベ・ムトンボ、ステイシー・オーグモンと共に、ドラフト指名権とのトレードでデトロイト・ピストンズへ放出されました。

ピストンズでは、ダグ・コリンズヘッドコーチの下でプレーしましたが、出場時間は限られました。ロックアウトで短縮された1998-99シーズン開幕前にアトランタ・ホークスに復帰し、この年のプレーオフ1回戦でホークスはピストンズを破りました。

その後は、バンクーバー・グリズリーズ、メンフィス・グリズリーズ、ボストン・セルティックスでプレーしました。

2003-04シーズンには、フィラデルフィア・セブンティシクサーズのラリー・ブラウンヘッドコーチから声がかかりましたが、現役復帰はしませんでした。

2003年までの15シーズンで、通算9,518得点、6,154リバウンドを記録しました。

引退後

現役引退後は、2008年から2014年までオクラホマシティ・サンダーの試合のアナリストを務めました。2014年10月には、FOXスポーツデトロイトに加わり、デトロイト・ピストンズの試合のアナリストやサイドラインレポーターを務めています。

人物

おじのジョン・グラント、いとこのテリー・ミルズもNBA選手というバスケットボール一家に育ちました。また、弟のジュリアス・ロングはプロボクサーです。

カール・マローン、チャールズ・バークレー、ドミニク・ウィルキンスなどのスターフォワードに対するディフェンスで知られ、チャールズ・バークレーは彼を最もディフェンスするのがタフな選手として挙げています。

グラント・ロングは、派手さはないものの、堅実なディフェンスとリバウンドでチームに貢献した、玄人好みの選手と言えるでしょう。

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