グレブ・ニキティン

グレブ・ニキティンは、1964年にロシア（旧ソビエト連邦）のモスクワで生まれました。両親ともにピアニストという音楽一家に育ち、6歳でピアノ、8歳でヴァイオリンを始めました。1984年にはモスクワ音楽院に入学し、ヴァイオリンをヴァレリー・クリモフに、指揮をレオニード・ニコラエフに師事しました。1989年にヴァイオリン科、1992年には指揮科を卒業しています。

コンサートマスターとしての活動

ニキティンは、1988年にズービン・メータとドミトリー・キタエンコの指揮による米ソ合同オーケストラでコンサートマスターを務めたのを皮切りに、数々のオーケストラでコンサートマスターとして活躍しています。ベルゲン・フィルハーモニー管弦楽団のゲストコンサートマスター、モスクワ・ボリショイ劇場管弦楽団のアソシエイト・コンサートマスター、ザグレブ・フィルハーモニー管弦楽団のソロ・コンサートマスターなどを歴任しました。

日本においては、1993年に札幌交響楽団のコンサートマスターに就任し、1998年から2000年9月まで同団の首席コンサートマスターを務めました。その後、2000年10月から2006年3月には東京交響楽団のコンサートマスターを務めました。さらに京都市交響楽団のコンサートマスターを経て、2008年7月1日に東京交響楽団の第一コンサートマスターに再任しています。2007年9月には、モントリオール交響楽団にゲストコンサートマスターとして招かれ、ケント・ナガノと共演しました。

指揮者としての活動

ニキティンは、ボリショイ劇場で芸術監督アレクサンドル・ラザレフの下で副指揮者を務めたことをきっかけに、指揮者としてのキャリアもスタートさせました。トムスク・フィルハーモニー管弦楽団、札幌交響楽団、クロアチア室内合唱団、東京交響楽団チェンバーオーケストラなどを指揮しています。また、札幌大谷大学短期大学部でも指揮を担当しており、後進の指導にも力を入れています。

受賞歴

ニキティンは、その卓越した音楽的才能により、数々の賞を受賞しています。1988年にはイタリア・ナポリのアルベルト・クルチ国際ヴァイオリンコンクールに入賞。1990年にはイタリア・ゴリツィアのロドルフォ・リピツァー国際ヴァイオリンコンクールで第3位を受賞しています。

現在

現在、札幌大谷大学音楽学科教授として教鞭を執りながら、国内外で演奏活動を行っています。

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