グローファーズ

グローファーズ（Grofers India Private Limited）は、インドのグルグラムに本社を置く、食料品デリバリーサービス企業です。ハイパーローカルデリバリーという、特定の地域内の店舗から顧客へ商品を届ける方式を採用しています。当初は企業間取引（BtoB）を主としていましたが、現在は一般消費者向け（BtoC）サービスに重点を置いています。

サービス概要

グローファーズのサービスは、専用のモバイルアプリを通じて注文を行うと、提携している近隣の店舗からバイク便が商品を受け取り、90分以内、または顧客が指定した時間に配達するというものです。インドでは、外資規制の影響もあり、コンビニエンスストアのように多様な商品を取り扱う店舗は少なく、多くは家族経営の小規模な雑貨店、いわゆる「キラナ」が一般的です。

これらの店舗は品揃えが限られているため、買い物をしようとすると、複数の店舗を回ってレジに並ぶ必要がありました。また、冷蔵設備が整っていない店舗も多く、生鮮食品の鮮度も保たれていないという問題がありました。さらに、都市部では交通渋滞が深刻で、週末にショッピングモールへ買い出しに行くのも一苦労でした。

グローファーズは、このようなインドの買い物事情における課題を解決する手段として、都市部を中心に急速に普及しました。アプリを通じて手軽に注文できるため、消費者は自宅にいながらにして必要な食料品を効率よく手に入れることができるようになりました。

2018年7月時点で、グローファーズは、アーグラ、アフマダーバード、バンガロール、ボーパール、ブバネーシュワル、チャンディーガル、チェンナイ、デリー、グルグラム、ハイデラバード、インドール、ジャイプル、カーンプル、コーチ、コルカタ、ラクナウ、ルディヤーナー、ナーグプル、ノイダ、マドゥライ、ムンバイ、プネー、ラーンチー、スーラト、ヴァドーダラーの25都市でサービスを展開しています。

沿革

グローファーズは、2013年12月27日にアルビンダー・ディンサとサウラブ・クマールによって設立されました。設立以降、数々の資金調達ラウンドを経て事業を拡大しています。

2015年2月26日：シリーズAラウンドで、セコイア・キャピタルとタイガーグローバルから1,000万ドルを調達。
2015年4月10日：MyGreenBoxを買収。
2015年4月14日：シリーズBラウンドで、セコイア・キャピタルから3,500万ドルを調達。
2015年10月27日：TownrushとSpoonJoyを買収。
2015年11月26日：シリーズCラウンドで、ソフトバンク、セコイア・キャピタル、タイガーグローバルから1億2,000万ドルを調達。
2017年12月25日：シリーズDラウンドで、Grofers Internationalから1,400万ドルを調達。
2018年3月16日：シリーズEラウンドで、ソフトバンクとタイガーグローバルから6,150万ドルを調達。

これらの資金調達を通じて、グローファーズはサービスエリアの拡大や技術開発を進め、インドにおけるオンライン食料品デリバリー市場の成長を牽引してきました。

関連事項

グローファーズのようなデリバリーサービスは、現代の消費者のライフスタイルに不可欠なものとなりつつあります。以下に、関連する事項を示します。

出前：レストランなどの飲食物を配達するサービス。
デリバリー：商品や飲食物を顧客の元へ配達するサービス全般。
ドアダッシュ：アメリカ発のフードデリバリーサービス。

外部リンク

* Grofers：グローファーズ公式サイト

グローファーズは、インドの消費者の買い物体験を大きく変え、利便性を向上させることで、生活に欠かせないサービスとしての地位を確立しています。今後も、技術革新とサービス拡充を通じて、さらなる成長が期待されます。

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