コマンド・ボリショイ
元女子プロレスラー、コマンド・ボリショイは、身長148cm、体重45kgという小柄ながら、長年にわたり女子プロレス界の第一線で活躍しました。本名や生年月日は非公表ですが、大阪市淀川区にある児童養護施設「博愛社」出身であることを公にしています。
彼女のキャリアは、1989年にジャパン女子プロレスで「ボリショイ・キッド」としてスタートしました。1991年11月25日、鳥取産業体育館での対福岡晶、星野玲子組戦（パートナーは北村真実）で正式にデビュー。ジャパン女子の解散後、1992年にはJWP女子プロレスの旗揚げに参加し、ここから「コマンド・ボリショイ」として活動を開始します。1992年6月29日、後楽園ホールでの対小林美津恵、桑原三佳組戦（パートナーはキューティー鈴木）がコマンド・ボリショイとしての初戦となりました。
彼女のキャリアにおける忘れられない出来事の一つに、1996年の尾崎魔弓との「ドレスアップワイルドファイト」があります。この試合で尾崎の苛烈なラフファイトにより大量出血させられた上にマスクを剥ぎ取られ、素顔を晒されるという屈辱を味わいました。この一件は大きな衝撃を与え、プロレス雑誌にも素顔の写真が掲載され、過去のジャパン女子時代の選手名が挙がることで正体が広く知られることとなりました。
その後も選手として精力的に活動を続け、様々な試合に出場。2006年にはT-1マスクとして栗原あゆみに勝利したり、ボリショイ・キッドとしてOzアカデミーのバトルロイヤルで優勝したりと、多様なキャラクターで活躍しました。2010年には「19時女子プロレス」でICE×60王座を獲得。2013年には、JWPが選手会運営に移行して10周年を迎えたことを記念し、所属全選手とのシングルマッチ連戦「ボリショイ・ディケイド」を敢行するなど、挑戦的な姿勢を見せました。2014年には木村響子と組んで自身6度目となるJWP認定タッグ王座を獲得。2015年にはボディビルコンテストに出場して3位に入賞するという、プロレスラー以外の分野でも才能を発揮しました。そして、同年7月11日には春山香代子を破り、2000年以来15年ぶりとなる2度目のJWP認定無差別級王座に輝き、団体の頂点に返り咲きました。
2017年には、JWPから全選手を引き連れて独立し、PURE-J女子プロレスを旗揚げ。代表として団体の運営にも深く関わることとなります。しかし、2018年8月21日、進行性の難病である胸椎黄色靭帯骨化症の症状悪化を理由に、2019年4月21日での引退を表明。後楽園ホールで開催された引退興行では、バトルロイヤルに加え、尾崎魔弓、米山香織、中森華子とのシングルマッチ各5分間を行い、選手としてのキャリアに幕を下ろしました。彼女はジャパン女子プロレス時代から活動を続けた唯一の選手であり、その引退は女子プロレス史において大きな出来事となりました。
引退後も彼女はプロレス界を離れず、PURE-Jの運営会社である株式会社PURE DREAMの代表取締役社長として、引き続き団体の発展に尽力しています。また、彼女はプロレスラーを夢見る若い女性のためのプロレス教室を開講するなど、後進の育成にも熱心です。
人物面では、1997年に急逝したプラム麻里子の最後の試合でタッグパートナーを務めた縁から、OZアカデミーが主催する追悼興行「プラムの花咲くOZの国」には毎年欠かさず参加しています。JWPの選手会運営移行後は、選手代表として現場の指揮を任され、団体の舵取りを担いました。他団体との関係においては、かつて華名が発表した「マニフェスト」に強く反発し、SMASH.への殴り込みを通じて抗争を展開した一方、アイスリボンの選手育成方針には高い評価を与え、交流を深めるためにICE×60王座獲得を目指したという柔軟な一面も持ち合わせています。CDデビューの際に手話を学び、それが縁で聴覚障害者のプロレス団体「闘聾門JAPAN」の存在を知り、練習生の指導にあたった経験もあります。デビュー当初はピエロギミックで一輪車を使用するため、日常生活でも乗り続けるなど熱心に練習を重ねたエピソードも知られています。自身の児童養護施設出身という経験から、ダイドードリンコと協力し「ピュアドリーム募金」を設立。自動販売機などを通じた収益の一部を施設へ寄付するという社会貢献活動も積極的に行っています。
彼女のプロレススタイルは多才で、ユニークなオリジナル技や伝承技を数多く持ちます。
主な得意技：
カブキ直伝アッパーブロー
マリコスパイク
ピコニースマッシュ
飛び膝蹴り
掌打
センセイ固め、センセイ固めII
ライムライト（チャップリン映画から着想を得た回転式のカサドーラ移行技）
ボリショイ式脇固め（ルチャリブレのラ・ミスティカの原型ともいわれるオリジナル技）
ビクトル投げ
タイガースープレックスホールド
オリジナルフロントネックロック（公募により技名を募集した新技）
獲得した主なタイトルは以下の通りです：
JWP認定無差別級王座（第7代、第25代）
PURE-J認定無差別級王座（第4代）
JWP認定タッグ王座（第14代、16代、19代、31代、40代、44代）
ICE×60王座（第10代）
CMLL-REINAインターナショナル王座（第4代）
* センダイガールズワールドジュニアチャンピオンシップ（第3代）
リングを降りた現在も、コマンド・ボリショイは団体代表として、女子プロレス界の未来を築くために活動を続けています。
彼女のキャリアは、1989年にジャパン女子プロレスで「ボリショイ・キッド」としてスタートしました。1991年11月25日、鳥取産業体育館での対福岡晶、星野玲子組戦（パートナーは北村真実）で正式にデビュー。ジャパン女子の解散後、1992年にはJWP女子プロレスの旗揚げに参加し、ここから「コマンド・ボリショイ」として活動を開始します。1992年6月29日、後楽園ホールでの対小林美津恵、桑原三佳組戦（パートナーはキューティー鈴木）がコマンド・ボリショイとしての初戦となりました。
彼女のキャリアにおける忘れられない出来事の一つに、1996年の尾崎魔弓との「ドレスアップワイルドファイト」があります。この試合で尾崎の苛烈なラフファイトにより大量出血させられた上にマスクを剥ぎ取られ、素顔を晒されるという屈辱を味わいました。この一件は大きな衝撃を与え、プロレス雑誌にも素顔の写真が掲載され、過去のジャパン女子時代の選手名が挙がることで正体が広く知られることとなりました。
その後も選手として精力的に活動を続け、様々な試合に出場。2006年にはT-1マスクとして栗原あゆみに勝利したり、ボリショイ・キッドとしてOzアカデミーのバトルロイヤルで優勝したりと、多様なキャラクターで活躍しました。2010年には「19時女子プロレス」でICE×60王座を獲得。2013年には、JWPが選手会運営に移行して10周年を迎えたことを記念し、所属全選手とのシングルマッチ連戦「ボリショイ・ディケイド」を敢行するなど、挑戦的な姿勢を見せました。2014年には木村響子と組んで自身6度目となるJWP認定タッグ王座を獲得。2015年にはボディビルコンテストに出場して3位に入賞するという、プロレスラー以外の分野でも才能を発揮しました。そして、同年7月11日には春山香代子を破り、2000年以来15年ぶりとなる2度目のJWP認定無差別級王座に輝き、団体の頂点に返り咲きました。
2017年には、JWPから全選手を引き連れて独立し、PURE-J女子プロレスを旗揚げ。代表として団体の運営にも深く関わることとなります。しかし、2018年8月21日、進行性の難病である胸椎黄色靭帯骨化症の症状悪化を理由に、2019年4月21日での引退を表明。後楽園ホールで開催された引退興行では、バトルロイヤルに加え、尾崎魔弓、米山香織、中森華子とのシングルマッチ各5分間を行い、選手としてのキャリアに幕を下ろしました。彼女はジャパン女子プロレス時代から活動を続けた唯一の選手であり、その引退は女子プロレス史において大きな出来事となりました。
引退後も彼女はプロレス界を離れず、PURE-Jの運営会社である株式会社PURE DREAMの代表取締役社長として、引き続き団体の発展に尽力しています。また、彼女はプロレスラーを夢見る若い女性のためのプロレス教室を開講するなど、後進の育成にも熱心です。
人物面では、1997年に急逝したプラム麻里子の最後の試合でタッグパートナーを務めた縁から、OZアカデミーが主催する追悼興行「プラムの花咲くOZの国」には毎年欠かさず参加しています。JWPの選手会運営移行後は、選手代表として現場の指揮を任され、団体の舵取りを担いました。他団体との関係においては、かつて華名が発表した「マニフェスト」に強く反発し、SMASH.への殴り込みを通じて抗争を展開した一方、アイスリボンの選手育成方針には高い評価を与え、交流を深めるためにICE×60王座獲得を目指したという柔軟な一面も持ち合わせています。CDデビューの際に手話を学び、それが縁で聴覚障害者のプロレス団体「闘聾門JAPAN」の存在を知り、練習生の指導にあたった経験もあります。デビュー当初はピエロギミックで一輪車を使用するため、日常生活でも乗り続けるなど熱心に練習を重ねたエピソードも知られています。自身の児童養護施設出身という経験から、ダイドードリンコと協力し「ピュアドリーム募金」を設立。自動販売機などを通じた収益の一部を施設へ寄付するという社会貢献活動も積極的に行っています。
彼女のプロレススタイルは多才で、ユニークなオリジナル技や伝承技を数多く持ちます。
主な得意技：
カブキ直伝アッパーブロー
マリコスパイク
ピコニースマッシュ
飛び膝蹴り
掌打
センセイ固め、センセイ固めII
ライムライト（チャップリン映画から着想を得た回転式のカサドーラ移行技）
ボリショイ式脇固め（ルチャリブレのラ・ミスティカの原型ともいわれるオリジナル技）
ビクトル投げ
タイガースープレックスホールド
オリジナルフロントネックロック（公募により技名を募集した新技）
獲得した主なタイトルは以下の通りです：
JWP認定無差別級王座（第7代、第25代）
PURE-J認定無差別級王座（第4代）
JWP認定タッグ王座（第14代、16代、19代、31代、40代、44代）
ICE×60王座（第10代）
CMLL-REINAインターナショナル王座（第4代）
* センダイガールズワールドジュニアチャンピオンシップ（第3代）
リングを降りた現在も、コマンド・ボリショイは団体代表として、女子プロレス界の未来を築くために活動を続けています。
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