プラム麻里子

プラム麻里子について

プラム麻里子（本名：梅田麻里子、1967年11月1日 - 1997年8月16日）は、日本女子プロレス界で非常に重要な存在だった選手です。東京都大田区の出身で、彼女は一世を風靡したプロレスラーでしたが、不幸にも試合中にリングでの事故により、29歳という若さで命を落としました。

来歴

1986年、プラムはジャパン女子プロレスの第一期生としてプロレスの世界に足を踏み入れます。同年の8月17日、彼女は後楽園ホールで行われたユウ山崎戦にてデビューを果たしました。その後、彼女は1992年に発生したジャパン女子プロレスの分裂に伴い、新たに旗揚げされたJWP女子プロレスに参加します。

ジャパン女子プロレスに在籍していた期間中、プラムは第6代JWP認定ジュニアチャンピオンや第4代UWA女子インターナショナル王座といったタイトルを手にし、人気レスラーとしての地位を築きました。彼女は同じくレスラーのキューティー鈴木とのタッグチーム「ファイティング・ドールズ」としても知られ、アイドル的な人気を得ました。しかし、JWPに移籍してからは度重なる怪我に悩まされ、試合を欠場することが多く、若手選手との前座試合を行うことが増えました。

不幸な事故

1997年8月16日、広島市のアステールプラザで行われたタッグマッチにおいて、プラムは尾崎魔弓との対戦中に受けたライガーボムによってピンフォール負けを喫しました。試合終了後、彼女は意識を失い、緊急に病院へ搬送されました。頭の手術には成功したものの、翌日には状況が急変し、急性硬膜下出血や脳挫傷により、早逝してしまいました。

スタイルと技

プラム麻里子は、新宿スポーツ会館に通ってサンボの練習をしていたことから、デビュー当初から独自のグラウンドレスリング技術を持っていました。彼女のファイトスタイルはサブミッションを多用し、「サブミッション・クイーン」と称されるほどに評価されていました。得意技には、フィッシュストレッチスリーパー、ビクトル式膝十字固め、フランケンシュタイナー、変形足4の字固めなどがあります。

歴史と遺産

プラムのリングネームは、本名の「梅」の言葉から取られたもので、彼女はプロレス界における異才として知られました。技術に対する高い評価を受けた彼女は、長与千種などの選手からも直接指名されるほどでした。彼女の逝去後、JWPなどの団体はプラムの追悼試合を毎年8月の命日前後に行っており、彼女の影響は今なお引き継がれています。

また、尾崎魔弓もプラムの慈善事業「プラムズハート」を設立し、後に多くの選手による女子プロレスの会を結成しています。こうした活動は、プラムの名を後世に伝えるための重要な取り組みとなっており、彼女の思い出を大切にするための行動が続けられています。

プラム麻里子は、才能と情熱を持って女子プロレス界に貢献し、その姿はファンの心に強く刻まれています。彼女の存在は決して忘れられることはなく、今後も多くのレスラーたちに影響を与え続けることでしょう。

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