コンゴ民主連合

コンゴ民主連合（RCD）は、1998年に結成されたコンゴ民主共和国の反政府勢力です。バニャムレンゲ勢力を自称し、第二次コンゴ戦争を引き起こしましたが、実際にはルワンダとウガンダ軍の侵攻という側面が強くありました。

第一次コンゴ戦争で、ローラン・カビラはルワンダとウガンダの支援を受け、バニャムレンゲによるコンゴ・ザイール解放民主勢力連合を結成し、モブツ・セセ・セコを亡命に追い込みました。しかし、カビラが大統領になると、バニャムレンゲ偏重との批判を受け、彼らを遠ざけるようになります。これに不満を持ったバニャムレンゲの蜂起が、第二次コンゴ戦争のきっかけとなりました。

エルネスト・ワンバ・ディア・ワンバが代表に選ばれ、カビラ打倒を目指し、国土の北東部およそ4割を支配するに至りました。しかし、カビラもアンゴラ、ジンバブエ、ナミビアなどの支援を受けて持ちこたえたため、ウガンダ勢とルワンダ勢が資源の利権を巡って対立するようになります。1998年8月には、元モブツ派のエミール・イルンガがゴマ派を結成し、1999年5月16日にはルワンダの支援によりイルンガが代表に選ばれたため、ワンバはキサンガニに逃れ、コンゴ民主連合キサンガニ派（ワンバ派）に分裂し、ゴマ派が主流派となりました。

1999年7月10日にはルサカ停戦合意が結ばれ、和平交渉が開始され、ゴマ派も8月31日に署名しました。しかし、イトゥリ地方では、ウガンダ軍が土地紛争に際してヘマ族を偏重し、イトゥリ州を設置して武器を流入させたため、レンドゥ人との間でイトゥリ紛争が勃発しました。キサンガニ派のトマス・ルバンガは、ヘマ族を結集してコンゴ愛国連合を結成し、後にゴマ派のローラン・ンクンダなどと共に国際刑事裁判所に訴追されました。キサンガニ派ではムブサ・ニャムウイジがワンバに代わりコンゴ民主連合・解放運動となり、ゴマ派では2000年に指導者がイルンガからアドルフ・オヌスンバに代わりました。

2001年1月にローラン・カビラが暗殺され、息子のジョゼフ・カビラが後を継ぎました。2003年6月30日にはサンシティ合意により暫定移行政府が発足し、コンゴ民主連合も暫定政府軍への統合に従い、アザリア・ルベルワも4人の副大統領の1人となりました。しかし、2004年にはンクンダらがマシシの森に潜伏して反政府活動を再開し、5月には南キヴ州の州都ブカヴを占領しました。2006年7月、ンクンダの勢力は人民防衛国民会議 (CNDP) と名を変えました。

コンゴ民主連合は、その結成から解体、そしてその後の影響を通して、コンゴ民主共和国の歴史において重要な役割を果たしました。

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