サイモン・ウェルズ

サイモン・フィンレイ・ウェルズ：アニメーション界の巨匠

サイモン・フィンレイ・ウェルズ（1961年生まれ）は、イギリスを代表するアニメーター、そして映画監督です。あのH・G・ウェルズの曾孫という血筋も持ち、その才能は世界的に認められています。

ケンブリッジで生まれ育ったウェルズは、パース・スクールを経てデ・モントフォート大学で映像制作を学びました。卒業後は、リチャード・ウィリアムズ・アニメーションに入社。CM制作などを通してアニメーション技術を磨いた後、1988年には、アニメーション史に残る名作『ロジャー・ラビット』の作画を指揮するなど、早くから才能を発揮しました。

その後、リチャード・ウィリアムズ・アニメーションの閉鎖に伴い、スティーブン・スピルバーグが所有するイギリスのアニメーションスタジオ、アンブリメーションに移籍。ここで監督として大きく羽ばたきます。『アメリカ物語2/ファイベル西へ行く|アメリカ物語2_ファイベル西へ行く』『恐竜大行進』『バルト』と、立て続けにヒット作を世に送り出しました。『キャスパー』の続編監督も予定されていましたが、残念ながら企画は中止となってしまいました。

アンブリメーション閉鎖後は、ドリームワークスへと活躍の場を移します。ここでは監督としてだけでなく、絵コンテ作家として、数々の作品制作に携わりました。特に監督作品である『プリンス・オブ・エジプト』は高く評価され、アニー賞にもノミネートされました。

ドリームワークスでは、数々のヒット作のストーリーアーティストとしても活躍しました。その参加作品は実に多彩で、『スピリット』『シュレック2』『マダガスカル』『マウス・タウン ロディとリタの大冒険』など、誰もが知るアニメーション映画に携わっています。

2011年には、長編アニメーション映画『少年マイロの火星冒険記3D』で脚本・監督を務めました。さらに、2002年には、曾祖父の小説を原作とした実写映画『タイムマシン』で、実写映画監督デビューも果たしています。アニメーション監督としてのキャリアと並行して、実写映画の世界でも手腕を発揮した点が、彼の大きな特徴と言えるでしょう。

ウェルズの監督作品と参加作品

ウェルズは、監督としてだけでなく、ストーリーアーティストとして多くの作品に関わってきました。監督作品には、前述の『アメリカ物語2/ファイベル西へ行く|アメリカ物語2_ファイベル西へ行く』『恐竜大行進』『バルト』『プリンス・オブ・エジプト』『タイムマシン』『少年マイロの火星冒険記3D』などがあります。

ストーリーアーティストとして参加した作品には、これらに加え、『スピリット』『シンドバッド 7つの海の伝説』『マダガスカル』『森のリトル・ギャング』『マウス・タウン ロディとリタの大冒険』『シュレック3』『カンフー・パンダ』『クルードさんちのはじめての冒険』『カンフー・パンダ3』『レゴニンジャゴー ザ・ムービー』『クルードさんちのあたらしい冒険』『長ぐつをはいたネコと9つの命』『ルビー・ギルマン、ティーンエイジ・クラーケン』など、枚挙にいとまがありません。また、ストーリーアーティスト補として『アンツ』『エル・ドラド 黄金の都』『チキンラン』『シュレック2』『シャーク・テイル』『カンフー・パンダ2』『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』などにも携わっています。

アニメーション界への多大な貢献

サイモン・フィンレイ・ウェルズは、長年にわたり、数々のアニメーション映画制作に携わり、世界中の観客を魅了してきました。監督、ストーリーアーティストとして、その才能を遺憾なく発揮し、アニメーション界に多大な貢献をしたと言えるでしょう。彼の作品は、これからも多くの人々に愛され続けることでしょう。

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