サジット・プレマダーサ

サジット・プレマダーサ：スリランカの政治家

サジット・プレマダーサ（Sajith Premadasa、1967年1月12日 - ）は、スリランカの政治家であり、現在は最大野党である統一人民戦線（SJB）の党首を務めています。彼は、かつて大統領を務めたラナシンハ・プレマダーサの息子としても知られています。

生い立ちと教育

1967年、サジット・プレマダーサは、当時放送大臣であったラナシンハ・プレマダーサの息子としてコロンボで誕生しました。父親は後に首相、そして大統領へと上り詰めました。サジットは、名門校であるロイヤル・カレッジ・コロンボで学び、その後、イギリスのミル・ヒル・スクールに進学しました。さらに、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス（LSE）で政治経済や国際関係を専攻し、政治家としての基礎を築きました。また、アメリカ上院外交委員会の共和党議員ラリー・プレッサーの下でインターンとして働き、ジョン・マケインやジョン・ケリーといった有力議員との交流も経験しました。大学院に進学後、父の暗殺という悲劇に見舞われ、スリランカへ帰国することになります。

政界入り

1993年、父ラナシンハ・プレマダーサ大統領が暗殺されたことを受け、サジットは父が所属していた統一国民党（UNP）に入党し、政界への道を歩み始めます。1994年にはハンバントタ地区長に任命され、地域社会への貢献に尽力しました。若者向けの運動や寺院への支援など、ハンバントタ地域での活動を通じて、彼は政治家としての基盤を固めていきました。

国会議員としての活動

サジット・プレマダーサは2000年に国会議員選挙に初当選して以来、2001年、2004年、2010年、2015年と、ハンバントタ選挙区から連続して当選を果たしました。彼は国会議員として、地域住民の声を代弁し、スリランカの発展のために尽力しました。

保健副大臣、住居・建設・文化問題大臣

2001年には、ラニル・ウィクラマシンハ首相の下で保健副大臣に任命され、2004年までその職を務めました。その後、2015年にはマイトリーパーラ・シリセーナ大統領の下で、住居・建設・文化問題大臣に就任し、低所得者向けの住宅供給プロジェクト「シェルター・フォー・オール2025」を開始するなど、住環境の改善に尽力しました。

統一国民党（UNP）での経歴

2011年12月19日、統一国民党の副総裁に選出され、党内での存在感を高めていきました。

大統領選への挑戦

2019年、サジット・プレマダーサは大統領選挙に統一国民戦線（UNF）から立候補しました。UNPは2010年、2015年と大統領候補を出しておらず、党内からの期待を背負っての出馬となりました。当初、党内ではラニル・ウィクラマシンハ総裁も出馬に意欲を示しましたが、最終的にはプレマダーサが候補者として選出されました。選挙戦では、プレマダーサは国民からの支持を広げましたが、結果としてゴーターバヤ・ラージャパクサ候補に敗れました。その後、彼はUNP副総裁を辞任しました。

2024年9月21日の大統領選挙にも立候補し、得票率42.3％の人民解放戦線党首のアヌラ・クマラ・ディサナヤカに次ぐ32.8％となり史上初の決選投票に進出しましたが、再集計の結果、ディサナヤカに敗れました。

サジット・プレマダーサは、今後もスリランカの政治において重要な役割を担っていくことが期待されています。

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