シティバス立川

株式会社シティバス立川：地域に根ざしたバス事業の終焉

株式会社シティバス立川は、かつて存在した日本の乗合バス・貸切バス事業者であり、立川バスの分離子会社でした。本社は立川バス本社内に置かれ、営業所はシティバス立川拝島営業所のみで、立川バス拝島営業所の敷地内に併設されていました。小田急グループに属し、出資は立川バス、小田急電鉄、神奈川中央交通の3社。2000年に立川バスの子会社として設立され、2018年に立川バスに吸収合併されています。

設立の背景と事業内容

多摩都市モノレール線の開業は、立川バスの経営に大きな打撃を与えました。1998年11月27日に上北台 - 立川北間が先行開業、2000年1月10日には立川北 - 多摩センター間が延伸開業し、立川バスは企業再生の対象となり自主再建の道を選択。その経営再建策として、分社化と不採算路線の管理受委託制度を行うため、分離子会社として2000年4月1日にシティバス立川が設立されました。

シティバス立川拝島営業所は、立川バス拝島営業所内に設置され、同年10月1日より福生団地線を移管されたほか、一般路線4系統の運行を受託。2000年からは立川バスの一般路線2路線を移管する形で乗合バス運行業務を開始し、2008年からは立川バスから高速バス全線と貸切バス事業を移管されました。しかし、営業所再編により2018年7月1日をもって立川バスに吸収合併されています。

本社・営業所

本社：東京都立川市高松町2丁目27番27号（立川バス本社内）
拝島営業所：東京都昭島市拝島町3丁目15番4号（立川バス拝島営業所敷地内）

沿革

2000年4月1日 - 株式会社シティバス立川設立
2000年10月1日 - 立川バス拝島営業所の一般路線2路線を移管して営業開始
2008年 - PASMOを導入
2008年11月16日 - 立川バスの高速バス全線を移管、貸切バスも規模縮小し減車した上で移管。立川バス拝島営業所から田中団地線を移管
2018年7月1日 - 立川バスに吸収合併

運行路線

吸収合併前は、主に以下の路線を運行していました。

一般路線バス

福生団地線
拝12：拝島駅 - 拝島営業所
拝16：拝島駅 - 内出 - 福生団地中央
拝16-1：拝島駅 - 多摩工入口 - 福生団地中央
拝17：拝島駅 - 内出 - 福生団地中央 - 福生駅西口
昭12：福生団地中央 - 拝島駅 - 松原工業団地 - 昭島駅南口
田中町団地線
昭31：昭島駅南口→昭島市役所→田中町団地西→田中町団地→昭島市役所→昭島駅南口
昭30：昭島駅南口→昭島市役所→田中町団地西→田中町団地
昭30：田中町団地西→田中町団地→昭島市役所→昭島駅南口
立川駅南口 - 三井アウトレットパーク方面
立70：立川駅南口 - （直通） - 三井アウトレットパーク

高速バス路線

空港連絡バス
拝島営業所 - パレスホテル立川 - 立川駅北口 - 羽田空港 <京浜急行バス>
上水営業所 - 立川駅北口 - 成田空港 <東京空港交通、成田空港交通>
立川 - 飯田線
（昭島駅南口 - ）立川駅南口 - 飯田駅 <京王バス南、伊那バス>

車両

シティバス立川には、一般路線車としていすゞ自動車製と三菱ふそう製の車両が所属していました。高速バス用車両は三菱ふそう製が中心で、ハイデッカー仕様が多く、トイレ付きの車両が主に使用されていました。また、啓明学園スクールバス特定輸送用として、日野・メルファとトヨタ・コースターも所属していました。

現在

2018年7月1日、立川バスが福生営業所を新設。拝島営業所が業務を終了し操車場に降格するのにあわせて、再び立川バスに吸収合併されました。


株式会社シティバス立川は、短期間ではありましたが、地域住民の足として、また高速バス路線を通じて広域輸送にも貢献しました。その役割は、立川バスに引き継がれ、現在も地域社会を支え続けています。

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