スタン・ハビアー

スタンリー・ハビアー：ドミニカが生んだユーティリティー・プレイヤー

スタンリー・フリアン・アントニオ・ハビアー（Stanley Julián Antonio Javier, 1964年1月9日 - ）は、ドミニカ共和国ドゥアルテ州サン・フランシスコ・デ・マコリス出身の元プロ野球選手（外野手）。右投両打。

プロ入りからヤンキース時代

1981年、17歳でセントルイス・カージナルスと契約しプロ入り。2年間のマイナーリーグでのプレーを経て、ボビー・ミーチャムと共にニューヨーク・ヤンキースへ移籍。1984年4月15日にメジャーデビューを果たすも、7打席で1安打に終わり、シーズン終了後にリッキー・ヘンダーソンらとのトレードでオークランド・アスレチックスへ移籍。

アスレチックス時代

1985年はAA級ハンツビル・スターズでプレーし、サザンリーグ優勝に貢献。1986年5月20日にアスレチックスでメジャー初出場。1988年には外野手としてメジャーに定着し、ポストシーズンでは打率.500を記録し、チームのアメリカンリーグ西地区優勝に貢献。

1989年はホセ・カンセコの離脱により、一時的に正右翼手としてプレー。チームを2年連続の地区優勝に導いた。ワールドシリーズでは、父フリアンの優勝回数と合わせて親子で3回の優勝を経験。トニー・フィリップスのFA移籍後、1990年には二塁手として起用されたが、打撃不振のためウィリー・ランドルフとのトレードでロサンゼルス・ドジャースへ移籍。

ドジャース時代

カーク・ギブソンの故障により、正中堅手として起用される。ギブソン復帰後は控えに回るも、打率.316を記録。1991年は成績が低下するも、9月29日のジャイアンツ戦でサヨナラ安打を放つ。1992年、チームの再建に伴いフィラデルフィア・フィリーズへ移籍。

フィリーズ時代

移籍後、レギュラーとして出場機会を得て、1992年の残り試合全てに出場。シーズン終了後、カリフォルニア・エンゼルスと契約。

エンゼルス時代

1993年はシーズン後半に調子を上げ、8月6日のホワイトソックス戦では4安打、9月9日のタイガース戦では本塁打を記録。最終的に打率.291まで上昇させた。

アスレチックス復帰

1993年オフにアスレチックスと2年契約。1994年にはキャリアハイとなる10本塁打を記録。1995年は56打点、81得点、36盗塁といずれもキャリアハイを記録。

ジャイアンツ時代

1995年オフにサンフランシスコ・ジャイアンツと2年契約。1996年は怪我に苦しむ。1997年は母の病気で一時帰国。ダリル・ハミルトンとの併用や指名打者としての出場が主となる。7月12日のレンジャーズ戦では、インターリーグ史上初となる本塁打を放つ。1998年はライトにコンバートされ、開幕戦で3打点。ワイルドカード争いを繰り広げるも、プレーオフ進出はならず。

アストロズ時代

1999年、ヒューストン・アストロズへトレード。2番打者として起用され、打率.328を記録し、チームのポストシーズン進出に貢献。シーズン後、FAとなりシアトル・マリナーズと契約。

マリナーズ時代

2000年は好スタートを切るも、その後は低迷。2001年に引退を発表。アル・マーティンとの併用で左翼手として出場。アメリカンリーグチャンピオンシップシリーズでは好守を見せ、チームの逆転勝利に貢献。

引退後

2006年と2009年のWBCドミニカ共和国代表にゼネラルマネージャーとして参加。

家族

父はカージナルスで活躍したフリアン・ハビアー。親子二代でワールドシリーズ優勝を経験。スタンリーの名前は、父の同僚スタン・ミュージアルに由来する。

スタンリー・ハビアーは、そのユーティリティー性と勝負強い打撃で、多くのチームで愛された名プレイヤーであった。

もう一度検索