タイガー服部

タイガー服部について

タイガー服部（本名：服部正男）は、日本のプロレス界で広く知られたレフェリー・マネージャーであり、1945年7月20日生まれ、東京都中央区出身です。明治大学に在学中、レスリングでの才能を発揮し、1966年には全日本レスリング選手権大会のグレコローマン・バンタム級で優勝を果たしました。その翌年には、ルーマニアで開催されたレスリング世界選手権でも同カテゴリーでの勝利を収めます。

卒業後は、松浪健四郎と共にアメリカへ渡り、選手として活動しつつコーチングも行いました。全米選手権を制覇した後、プロレスラーにレスリングを指導するようになり、フロリダにてヒロ・マツダの道場に入門。ここでハルク・ホーガンをはじめとする多くのプロレスラーを指導しました。また、同時期にフロリダ地区のチャンピオンシップ・レスリング・フロム・フロリダで日本人選手のマネージャーも務め、マasa斎藤や高千穂明久、ミスター・ヒトらの戦いをサポートしました。

その後フロリダでレフェリーとしても活動。1980年には全日本プロレスの試合にNWAの公認レフェリーとして登場し、一気に日本プロレス界に名前を知られるようになります。アブドーラ・ザ・ブッチャーやキラー・トーア・カマタなどの試合を裁くことで、その技術と存在感を示しました。

1982年には新日本プロレスに入団。その後、長州力と共にジャパンプロレスの設立に参加し、同団体ではジョー樋口に次ぐ地位を得ることになりました。彼は、1985年の長州力とジャンボ鶴田の対戦でもレフェリーを務め、プロレス界での地位を確立しました。ジャパンプロレスが崩壊した後、長州と共に新日本プロレスに復帰し、1990年代にはメイン級のレフェリーとして重責を担いました。

特に1999年1月4日の小川直也対橋本真也戦では、試合の異変を察知し橋本の強烈な膝蹴りを受けることで話題となりました。2001年には審判部長に就任しますが、翌年には健康上の理由で退団。在籍していた時期には多くの外国人レスラーをプロレス界に呼び込むなど、活躍ぶりを見せました。

2002年末には盟友である長州力が設立したWJプロレスでレフェリーとして復帰し、その後もフリーランスの外国人エージェントとして活動。2004年には新日本プロレスに再度戻り、引退までは試合数を減らしながらも重要な役割を果たしました。

持病の悪化を理由に引退を考えましたが、2023年にはいくつかの特別なイベントでレフェリーとして復活を果たしています。また、彼のキャリアを語る上で忘れてはならないのが、彼のユニークなエピソードの数々です。「ケンカ最強」との噂が絶えず続く中、彼のキレのある反応や独特な滑舌は今も多くのファンに語り継がれています。

著書には『新日本プロレスの名レフェリーが明かす 古今東西プロレスラー伝説』があり、プロレスの裏話や自らの経験を伝えています。タイガー服部の物語は、日本のプロレス史において語り継がれるべき一章です。

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