ダブトン・スターディー

サー・フレデリック・チャールズ・ダブトン・スターディー海軍元帥

初代準男爵サー・フレデリック・チャールズ・ダブトン・スターディー（Sir Frederick Charles Doveton Sturdee, 1859年6月9日 - 1925年5月7日）は、イギリスの海軍軍人であり、第一次世界大戦中のフォークランド沖海戦での勝利で名を馳せました。彼は海軍の主流派には属さず、反主流派の集まり「不満のシンジケート」の主要メンバーとしても知られていました。

生い立ちと初期のキャリア

スターディーはケント州チャールトンに生まれ、海軍兵学校を卒業後、1876年に海軍に入隊しました。最初は練習船ブリタニカの士官候補生としてスタートし、次第に艦艇での任務をこなしながら昇進していきます。最初の大きな任務は、1882年のウラービー革命におけるアレクサンドリア砲撃への参加でした。この経験が彼のキャリアにおいて重要な一ページとなります。

1886年には水雷将校として北アメリカ艦隊に配属され、その後は海軍教育に携わる教官としても活動します。1893年には中佐に昇進し、その後オーストラリア戦隊の艦長としても指揮をとることになります。1900年には女王ヴィクトリアから聖マイケル・聖ジョージ勲章を受勲し、勲章を通じて彼の海軍での地位はさらに強化されました。

第一次世界大戦とフォークランド沖海戦

1914年、スターディーは第一次世界大戦の勃発とともに、ルイス・マウントバッテン第一海軍卿のもとで首席幕僚に就任します。同年11月には英艦隊がドイツ東洋艦隊に対抗するため派遣されますが、コロネル沖海戦での敗北が続きました。これにより、スターディーは艦隊の指揮官として再び東洋艦隊に対応することとなりました。

12月7日、スターディーはフォークランド諸島のポート・スタンリーに到達し、翌日にはドイツ艦隊と接触しました。スターディー艦隊は火力と速力に優れた巡洋戦艦で構成されており、ドイツ艦隊を圧倒しました。この戦闘において、彼の指揮のもと、スターディー艦隊は独艦を次々に撃破し、東洋艦隊を壊滅させました。この戦闘の成功により、スターディーは1916年に準男爵位を授与されました。

戦後のキャリアと評価

戦争が終結した後、スターディーは海軍大将に昇進し、ノア管区司令長官として1921年までの任期を務めました。その後、海軍を退役し、海事研究学会の会長として戦列艦ヴィクトリーの修復事業に従事しました。彼は1925年にサリーのウォーグレイヴ・ハウスで亡くなりました。

スターディーの評価はさまざまですが、『英国人名辞典』では「有能な艦隊指揮官であるが、首席幕僚としては失敗した」とされています。彼の海軍での多くの功績は、フォークランド沖海戦の勝利に象徴され、当時の海軍における重要な人物の一人として記憶されています。

栄典と家族

スターディーは多くの栄典を受けており、バス勲章、聖マイケル・聖ジョージ勲章、ロイヤル・ヴィクトリア勲章、イタリアの聖マウリッツィオ・ラザロ勲章、フランスのレジオンドヌール勲章などが含まれます。彼は1882年にマリオン・アデラ・アンドリューズと結婚し、二人の子供をもうけました。長男は海軍少将に、長女は海軍士官と結婚し、最終的には海軍元帥となった家系を築きました。

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