チャンタブリー県

チャンタブリー県：宝石とフルーツの楽園

チャンタブリー県は、タイ王国東部に位置する県で、トラート県、ラヨーン県、チョンブリー県、チャチューンサオ県、サケーオ県と国境を接しています。豊かな自然と歴史、そして多様な文化が共存する魅力的な地域です。

歴史

チャンタブリー県は、1893年のパークナム事件（シャム危機）後、フランス軍に占拠されたという歴史を持っています。1905年、タイはカンボジア領の一部を割譲する代わりに、チャンタブリー県を取り戻しました。また、ベトナムからの移住者が多いことも特徴で、19世紀初頭のコーチシナでのカトリック禁制や、その後のインドシナからの難民など、様々な背景を持つベトナム人がこの地に定住しました。

地理

県南部はタイランド湾に面しており、沖積土が広がっています。一方、内陸部は山地となっており、最高地点は標高1,556メートルに達します。チャンタブリー県は隣接するトラート県とともに、宝石の産地として知られており、ルビーやサファイアが採掘されます。チャンタブリー市内にはタイ最大の宝石取引市場があり、国内外から多くの人々が訪れます。近年では、大型ショッピングセンターやホテルも建設され、観光地としての魅力も高まっています。

気候

チャンタブリー県は熱帯モンスーン気候に属し、11月から4月前半が乾季、4月後半から10月が雨季です。乾季は降雨が少なく、晴天が続く日が多いですが、2月から4月は暑季となり、海洋性の気候のため極端な高温にはなりにくいです。雨季は降水量が多く、特に6月から9月にかけてはほとんど晴れることがなく、タイ国内でも降水量が多い地域です。

県章

県章は、オーラに囲まれた月の中にウサギが描かれています。これは、タイの伝説で月の海がウサギに見えることに由来しています。県木は県名と同じチャンの木、県花はランです。

行政区分

チャンタブリー県は10の郡（アンプー）に分かれており、その下に76の町（タンボン）と731の村（ムーバーン）があります。

チャンタブリー県は、宝石、フルーツ、そして豊かな自然と歴史が織りなす魅力的な観光地です。多様な文化が共存するこの地を訪れ、その魅力を体験してみてはいかがでしょうか。

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