トヨタ・アギア

アギア (AGYA)

アギアは、トヨタ自動車とダイハツ工業が共同で開発したコンパクトハッチバック車です。初代モデルは2012年に登場し、2023年にはフルモデルチェンジを受けました。

初代 B100型 (2012年 - 2023年)

アギアは、インドネシア政府が推進するLow Cost Green Car (LCGC) 政策に適合する車種として開発されました。LCGC政策は、タイのエコカー政策と同様に、サイズ、燃費、価格、部品の現地調達率などの基準を満たす国内生産車をLCGCとして認定し、税制上の優遇措置を提供するものです。

開発にあたっては、ダイハツ・ミライースのノウハウが活用され、アストラ・インターナショナルとの現地合弁会社であるアストラ・ダイハツ・モーター（ADM）が参画しました。生産は、新たに建設されたADMのカラワン組立工場で行われました。

エンジンは当初、1KR-DE型 直列3気筒 1.0リットルのみが用意され、5速MTまたは4速ATが組み合わされました。

アギア/アイラは、2012年のインドネシア国際モーターショーで初公開されましたが、政府のLCGC政策の公布が遅れたため、市販車の製造および販売開始も予定より遅延しました。2013年4月22日にADMのカラワン組立工場の開所式が行われ、同年9月9日にようやく発売が開始されました。

2013年7月、トヨタ・モーター・フィリピンが三菱・ミラージュの対抗車種として輸入することを発表し、2014年2月には「ウィゴ (Wigo)」の車名で販売を開始しました。

2017年 マイナーチェンジ

2017年4月7日にはマイナーチェンジが実施され、アギア/ウィゴは近年のトヨタ車に共通する「キーンルック」に近いフロントフェイスに刷新されました。エンジンは1KR-VE型に変更（アイラは従来の1KR-DE型のまま）されたほか、3NR-VE型 直列4気筒 1.2リットルもラインナップに追加されました。その他、バンパーデザインの変更、LEDサイドライト付きプロジェクターヘッドライト、LEDテールランプ、デュアルエアバッグ、3点式シートベルト、ステアリングスイッチコントロール、サイドインパクトビームの採用、インテリア品質の向上などが図られました。

アストラ・ダイハツモーター（ADM）によってインドネシアのカラワン組立工場で生産され、国内市場や中南米に輸出販売されるほか、トヨタ・ウィーゴ (Toyota Wigo) としてフィリピン、スリランカ、ブルネイにも輸出されています。また、マレーシアではプロドゥアが姉妹車のアジアを製造・販売しています。

2代目 A350型 (2023年 - )

2023年2月13日、インドネシアで10年ぶりにフルモデルチェンジ版「アギア」と、アギアのスポーツタイプの「アギア GR SPORT」が発表されました。

2023年3月11日には、新型「アギア」が発売されました。

しかし、2023年4月28日には、ダイハツが開発した海外向けの4車種で、側面衝突試験の認証申請の際にドアの内側に不正な加工が施され、試験を通過していたことが発覚しました。今年6月に生産予定のアギアも対象となり、出荷が順次停止されています。

車名の由来

「AGYA」は、サンスクリット語で「高速」を意味します。この車名は、インドネシア風の車名を必要とする政府承認の低コストグリーンカー（LCGC）免税プログラムに準拠するために選択されました。

関連項目

トヨタ・ウィーゴ
ダイハツ・アイラ
ダイハツ・ミライース
プロドゥア・アジア
トヨタ・カリヤ
ダイハツ・シグラ - アギア/アイラがベースのMPV（ミニバン）

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